枯葉で弾くアドリブ1コーラス|アプローチノートとdim変換の実践

🔖 現在地:ロードマップ §4手法 > 枯葉で弾くアドリブ1コーラス(3本の柱〈アプローチノート・コードトーン・スケール〉のうち、アプローチノートとdim変換を1曲の中で使う回)

アプローチノートとdim変換を、1曲の中で実際に使うためのページです。題材は枯葉。私のレッスンで使っている譜面をそのままTABにしました。やることは、この順番で4つだけです。

  1. 最初の8小節で、各コードの3度だけを弾いて覚える(譜例1)
  2. その3度に、半音下から・上の音から・挟み込みで向かう(譜例2〜4)。1拍目に着地することだけは外さない
  3. D7ではdim変換(D7の3度から始まるF♯dim7)を入れて、Gm7に解決する
  4. 1コーラス(32小節)のソロ例で、それらが実際の流れの中でどう混ざるかを見る

やらないこと(引き算):

ソロ例を丸ごと覚えない——気に入った1〜2小節を抜き出して、自分の枯葉に入れれば十分です。
最初から全部の小節で向かい方を変えない——まずは「3度だけ」「半音下からだけ」を1周ずつ。
何のスケールかで悩まない——枯葉では、上から向かう音は基本はB♭メジャースケールの音です。

📍 このページの目次: なぜ枯葉で練習するのか 手順:最初の8小節で3度に着地 🎼 1コーラスのソロ例 🎸 今日の練習 ✅ 到達チェック FAQ

2回目からは「🎸 今日の練習」へ直行でOK。

なぜ枯葉で練習するのか(30秒だけ)

私の教室では、アプローチノートを曲で使う練習を始めるとき、たいてい枯葉のコード進行を使います。理由は3つです。

  • コード進行が、ほぼメジャーのⅡ-Ⅴ-Ⅰ(Cm7→F7→B♭M7)とマイナーのⅡ-Ⅴ-Ⅰ(Am7♭5→D7→Gm7)だけでできている。ルートもほぼ4度ずつ進んでいくので、流れがつかみやすい。
  • テーマのメロディ、特にAメロが3度へのアプローチでできている。だから3度を狙って弾くと、自然と枯葉らしいソロになる。
  • マイナーのⅡ-Ⅴ-Ⅰが何度も出てくる。そのD7→Gm7(7thコードから解決するドミナントモーション)が、dim変換を入れる練習場所になる。

前提は、各コードの場所(コードフォーム)が分かっていることです。流暢に弾けなくてもかまいません。「考えれば押さえる場所が分かる」状態で十分です。まだあやしければ、先に4和音の基本フォーム+root37|最初に覚える6個で形を確認しておいてください。アプローチの型そのものはアプローチノート入門|コードトーンへ「どう向かうか」、dim変換の仕組みはディミニッシュ変換(dim変換)|7thの3度から弾く・必ず解決するで説明しています。このページは、その2つを1曲の中で使う回です。

手順:最初の8小節で「3度に着地」を5段階で

枯葉の最初の8小節(Cm7|F7|B♭M7|E♭M7|Am7♭5|D7|Gm7|Gm7)を使います。狙う音は、ずっと各コードの3度です。3度はどれも、近くのコードフォームの中にあります。

コード3度押さえる場所
Cm7E♭(ミ♭)2弦4フレット
5弦ルートの形の2弦
F7A(ラ)3弦2フレット
6弦ルートの形の3弦
B♭M7D(レ)2弦3フレット
5弦ルートの形の2弦
E♭M7G(ソ)1弦3フレット
2弦8フレットでも同じ音
Am7♭5C(ド)3弦5フレット
6弦ルートの形の3弦
D7F♯(ファ♯)4弦4フレット
5弦ルートの7thの形の4弦
Gm7B♭(シ♭)3弦3フレット
6弦ルートの形の3弦
⚠ いきなり8小節を全部つなげない。難しいときは分けて練習します。たとえば「Cm7だけ」から始めて、できたら1小節ずつ増やす。できない小節はコードを押さえて休んでおき、できる小節だけは絶対に外さない——要素は1つずつ足していきます。

STEP1 まず3度だけを弾いて覚える(譜例1)

各コードの3度を、2分音符で1つずつ弾きます。まずは3度を確認して、これだけで何度も弾いて覚えます。タブを見なくても弾けるようにするのが目標です。コードの形をイメージしながらでもいいし、枯葉に限っては最初は覚えてしまってもかまいません。

1弦 6弦 1 Cm7 3度 4 2 F7 3度 2 1弦 6弦 3 B♭M7 3度 3 4 E♭M7 3度 3 1弦 6弦 5 Am7♭5 3度 5 6 D7 3度 4 1弦 6弦 7 Gm7 3度 3 8

譜例1(3度だけ):各コードの1拍目に3度を置くだけ。4小節目のG(1弦3フレット)は、2弦8フレットで押さえても同じ音です。TABは上が1弦。

STEP2 半音下から向かう(譜例2)

次に、全部の3度に半音下から入ります。4拍目に半音下の音を置いて、次の小節の1拍目で3度に着地。最初のCm7にも、曲に入る前の4拍目から入ります。単純に見えて、全部の小節でやると結構難しいはずです。

1弦 6弦 3 1 Cm7 3度 半音下 4 1 2 F7 3度 半音下 2 2 1弦 6弦 3 B♭M7 3度 半音下 3 2 4 E♭M7 3度 半音下 3 4 1弦 6弦 5 Am7♭5 3度 半音下 5 3 6 D7 3度 半音下 4 2 1弦 6弦 7 Gm7 3度 3 8

譜例2(半音下から):金の枠がアプローチの音。D→E♭、G♯→A、C♯→D、F♯→G、B→C、F→F♯、A→B♭と、すべて半音下から1拍目に着地します。

ピッキングは表拍(1拍目・4拍目)をダウンで。大事な着地の音が軽くならないようにします。慣れるまではスライドで入らず、1音ずつはっきり弾いてください。

STEP3 上の音から向かう(譜例3)

今度は4拍目に1つ上の音を置いて、下りてきて着地します。上から向かうときはスケールが大事で、枯葉なら基本はB♭メジャースケール。その中で3度のすぐ上にある音を使います。

1弦 6弦 6 1 Cm7 3度 半音上 4 3 2 F7 3度 半音上 2 4 1弦 6弦 3 B♭M7 3度 全音上 3 5 4 E♭M7 3度 全音上 3 7 1弦 6弦 5 Am7♭5 3度 半音上 5 5 6 D7 3度 全音上 4 5 1弦 6弦 7 Gm7 3度 3 8

譜例3(上の音から):F→E♭、B♭→A、E♭→D、A→G、D→C、G→F♯、C→B♭。上から来る音はすべてB♭メジャースケールの音で、半音になるところと全音になるところがあります。

見てほしいのは、マイナーのコード(Cm7・Am7♭5・Gm7)の3度へは、どれも全音上から下りてきていることです。マイナーの3度には全音上からがよく合います。半音上から入っても間違いではありませんが、少し変わった響きになります。

STEP4 挟み込みで向かう(譜例4)

上の音(STEP3と同じ)と半音下の音(STEP2と同じ)で3度を挟んで着地します。4拍目に8分音符で「上→下」の2つ。私は挟み込みと呼んでいて、すごく使いやすい形です。

1弦 6弦 6 3 1 Cm7 3度 挟み込み 4 3 1 2 F7 3度 挟み込み 2 4 2 1弦 6弦 3 B♭M7 3度 挟み込み 3 5 2 4 E♭M7 3度 挟み込み 3 7 4 1弦 6弦 5 Am7♭5 3度 挟み込み 5 5 3 6 D7 3度 挟み込み 4 5 2 1弦 6弦 7 Gm7 3度 3 8

譜例4(挟み込み):4拍目に上の音→半音下の音と2つ弾いて、1拍目で3度に着地。F・D→E♭、B♭・G♯→A、E♭・C♯→D、A・F♯→G、D・B→C、G・F→F♯、C・A→B♭。

STEP5 混ぜる、そしてD7ではdim変換

ここまでは1つの向かい方を8小節全部に当てはめてきました。本当は、小節ごとに下から・上から・挟み込みを組み合わせていきます。最初は、どの小節をどう弾くかを紙の譜面に書いて決めてから弾くと、頭の中が整理できます。2パターンだけでも、十分ソロになります。

そして6小節目のD7。ここにはdim変換を入れます。D7の3度F♯から始まるディミニッシュ=F♯dim7(F♯・A・C・E♭)を弾いて、7小節目のGm7の1拍目で必ず解決させる。最初はGm7のD(5度)かB♭(3度)に着地させるとうまくいきやすいです。下のソロ例の6〜7小節目と14〜15小節目が、そのままの形になっています。

大倉の断言:まずは8小節、3度だけでいい

「まずはこの8つのコード進行だけでいい。とりあえず3度で。あんまり欲張ると、いくらでも無限にできるぶん、悩んで何もできなくなります。3度なら絶対迷わず弾ける、というのが強い1パターンでもできたら勝ちで、そこを足がかりにパターンを増やしていけばいいんです」。

── 大倉(大倉ギター教室・講師歴20年)

1コーラスのソロ例:アプローチとdim変換を入れた32小節

同じ考え方で、枯葉を1コーラス弾いた例です。テンポは♩=120。曲はA(8小節)を2回と、B・C(8小節ずつ)の32小節で、ソロは曲に入る1小節前から始まります。丸ごと覚える必要はありません。「ここ、いいな」と思った1〜2小節を抜き出して、自分の枯葉に入れてみてください。

1コーラスの流れ(全体像)

  • A・1回目(1〜8小節目):3度への着地を、毎小節ちがう向かい方で。6小節目のD7でdim変換
  • A・2回目(9〜16小節目):スケールでつないで3度へ。14小節目はD7を1小節まるごとdim変換、15小節目はGブルースペンタ
  • B(17〜24小節目):高い音域へ。DのHP5のリック、マイナーでよく使う形、モチーフ展開で盛り上げる
  • C(25〜32小節目):休んで間をとり、ウェスのアプローチ。最後はテーマを和音で弾いて締める

まずは全体の譜面(五線とTAB)で流れをつかんでから、下の8小節ずつの解説へ進んでください。

枯葉のソロ例の譜面1ページ目(曲に入る前の1小節と1〜20小節目・五線とTAB・♩=120) 枯葉のソロ例の譜面2ページ目(21〜32小節目・五線とTAB)

ソロ例の全体の譜面(五線とTAB)。画像をタップすると大きく表示されます。印刷用PDF(A4・2ページ)

下のTABの金の枠は、次の小節の1拍目に着地する直前の音(アプローチ)です(dim変換からの解決と、テンションへの着地は除きます)。

A・1回目(1〜8小節目):毎小節、ちがう向かい方で3度へ

1弦 6弦 入る前の1小節 5 6 3 4 3 6 5 1弦 6弦 1 Cm7 3度 4 5 3 2 F7 3度 2 4 2 1弦 6弦 3 B♭M7 3度 3 1 2 4 E♭M7 3度 3 3 1弦 6弦 5 Am7♭5 3度 5 3 2 5 6 D7 3度 dim変換 4 4 7 5 4 1弦 6弦 7 Gm7 5度に解決 3 5 5 3 5 5 8 Gm7 3度 3 5 3

ソロ例 1〜8小節目。1段目は曲に入る前の1小節。金の枠=着地の直前の音。TABは上が1弦。

  • 入る前の1小節:G・A♭・B♭・B・D・Fと上がって、F→E→E♭(半音2つ上から=ダブルクロマチック)でCm7の3度に着地。上がっていく音は、Cm7へ向かうG7(Cm7のⅤ7)の音と考えると分かりやすいです(A♭とB♭は、G7から見た♭9と♯9)。
  • 1〜6小節目:1拍目はすべて3度。向かい方を毎回変えています——2小節目=半音上(B♭→A)、3小節目=挟み込み(E♭とC♯でD)、4小節目=半音2つ下から(F→F♯→G・ダブルクロマチック)、5小節目=全音上(D→C)、6小節目=スケールで下りて半音上(B♭→A→G→F♯)。
  • 6小節目の後半:D7の3度F♯から、F♯・A・C・E♭=F♯dim7(dim変換)。最後のE♭から半音下りて、7小節目の1拍目でGm7の5度Dに解決します。
  • 7〜8小節目:Gm7では5度のDと3度のB♭を長めに置き、休みも入れています。8小節目の最後のC・Dで上がって、9小節目のE♭へ。

A・2回目(9〜16小節目):スケールでつなぐ3度と、1小節まるごとのdim変換

1弦 6弦 9 Cm7 3度 4 3 5 10 F7 3度 2 3 3 5 5 1弦 6弦 11 B♭M7 3度 3 4 4 6 3 12 E♭M7 3度(半拍早く) (3) 4 3 1弦 6弦 13 Am7♭5 3度 5 3 3 2 5 14 D7 3度 dim変換 4 7 5 4 7 4 5 4 1弦 6弦 15 Gm7 5度に解決 Gブルースペンタ 3 6 5 3 5 3 5 16 Gm7 2 2 3 3

ソロ例 9〜16小節目。11小節目の最後の3(1弦)は、12小節目の(3)にタイでつながります。

  • 9〜12小節目:1拍目はまた3度。今度はスケールで下から上がって着地する形が中心です(C→D→E♭、G→A、B♭・B♭・C・C→D)。
  • 10・11・13小節目:3度を2分音符でのばしてから、同じ音を2つ並べて進む形(10小節目は2組)。同じ音を続けるのは、ソロを盛り上げる方法の1つです。
  • 11→12小節目:E♭M7の3度Gを半拍早く(11小節目の4拍目の裏で)弾いて、タイでのばしています。
  • 14小節目:D7で1小節まるごとF♯dim7(dim変換)。8分音符で上がって下り、最後のE♭から15小節目のD(5度)に解決。
  • 15小節目Gブルースペンタの音で下りています(D・C♯・C・B♭・G・F・G)。Gブルースペンタは、Gマイナーペンタトニック(G・B♭・C・D・F)に♭5(D♭=C♯)を足した音階です。
  • 16小節目:2拍休んでから、F♯・F♯・G・Gで後半のBへ入ります。

B(17〜24小節目):高い音域へ。HP5のリックとモチーフ展開

1弦 6弦 17 Am7♭5 ルート 5 8 6 18 D7 5度 DのHP5で下降 5 6 5 8 7 8 7 5 1弦 6弦 19 Gm7 3度 マイナーでよく使う形 3 2 4 5 2 3 5 20 Gm7 5度 モチーフ 3 3 4 3 5 1弦 6弦 21 Cm7 ターゲットD モチーフ 3 3 4 3 5 22 F7 ターゲットE♭ モチーフ 4 3 4 3 5 1弦 6弦 23 B♭M7 ターゲットF 6 6 3 5 8 24 E♭M7 13th(半拍早く) (8) 10 9

ソロ例 17〜24小節目。23小節目の最後の8(1弦)は、24小節目の(8)にタイでつながります。

  • 17小節目:高いA(Am7♭5のルート)から入ります。高い音ほど盛り上がるので、後半の頭で音域を上げています。
  • 18小節目:D7で、DのHP5の音を上から下降するだけのリックです(A・B♭・A・G・F♯・E♭・D・C)。HP5(ハーモニックマイナー・パーフェクト・フィフス・ビロウ)は、Gハーモニックマイナーを5度下のDから並べたもので、Gm7のようなマイナーに解決するドミナントで使います。dim変換で弾くF♯dim7の4音(F♯・A・C・E♭)も、このHP5の中から抜き出したものです。最後のCから、19小節目の3度B♭へ全音上から着地します。
  • 19小節目:B♭(3度)のあと、AとF♯でGを挟む、マイナーでよく使われる形。そこからA・B♭・Cと上がって、20小節目のDへ。
  • 20〜23小節目:同じ4音(D・E♭・D・C)のモチーフをくり返しながら、1拍目のターゲットをD→E♭→Fと上げていく——モチーフ展開で盛り上げています。コードがGm7→Cm7→F7と変わるので、同じDでも、Gm7では5度、Cm7では9th、F7では13thと響きが変わります。
  • 23〜24小節目:F・G・A・Cと上がり、高いCを半拍早く入れてE♭M7にのばします(CはE♭M7の13th)。最後のD・C♯は、25小節目のCへの半音2つ上から。

C(25〜32小節目):休んで、ウェスのアプローチ、テーマを和音で

1弦 6弦 25 Am7♭5 3度 8 5 8 26 D7 3度 3拍休む 7 1弦 6弦 27 Gm7 C7 ウェスのアプローチ 5 8 7 6 5 8 28 Fm7 B♭7 同じ形を2フレット下 3 6 5 4 3 6 1弦 6弦 29 E♭7 テーマを和音で 8 8 6 6 6 (6) (6) 30 D7 F♯dim7 5 4 5 4 6 4 5 4 1弦 6弦 31 Gm7 3 3 3 3 32

ソロ例 25〜32小節目。29小節目の(6)(6)は、前の和音からタイでのばす音(弾き直さない)。

  • 25〜26小節目:Am7♭5の3度CからA・Gと下りて、D7の3度F♯で止め、残りの3拍は休みます。弾かない場所を作るのも、ソロのうちです。
  • 27〜28小節目:Gm7の1・3・5・7(G・B♭・D・F)からC7の3度とルート(E・C)へ。28小節目は同じ形のまま2フレット下げて、Fm7(F・A♭・C・E♭)→B♭7(D・B♭)。ウェス・モンゴメリーがよく使うアプローチで、ウェスはこの形をオクターブ奏法でよく弾いています(Wes Montgomery)。
  • 29〜31小節目:最後はテーマ(メロディ)を和音で弾いて締めています。和音のいちばん上の音がメロディです。D7の和音(F♯・C・E♭・A)は、F♯dim7の4音=dim変換の形にもなっています。

このソロ例で使っていること

  • 1拍目の3度:Aの16小節(1〜16小節目)は、dim変換から5度に解決する7・15小節目と、休みの16小節目以外、1拍目がすべて3度
  • アプローチ:半音上・半音下・全音上・挟み込み・ダブルクロマチック(半音2つ・上から/下から)・スケールで上がる/下りる
  • dim変換:6・14小節目(単音)と30小節目(和音)
  • スケールとリック:15小節目(Gブルースペンタ)、18小節目(DのHP5を下降するリック)、19小節目(マイナーでよく使う形)
  • モチーフ展開:20〜23小節目(同じ4音をくり返して、ターゲットをD→E♭→Fと上げる)
  • ウェスのアプローチ:27→28小節目(同じ形を2フレット下げる)
  • 休み締め:8・16・26小節目の休み、29〜31小節目はテーマを和音で

Aは3度中心に音数を少なく、後半のB・Cで音域を上げてモチーフを展開し、最後はテーマを和音で弾いてはっきり終わる——1コーラスの中で、少しずつ盛り上げていく流れにしています。ソロ全体の組み立て方はソロの組み立て方|起承転結で作るアドリブソロの設計図で詳しく書いています。

大倉の断言:フレーズは、考えて弾く段階では遅いんです。「これを弾こう」と思って弾くと、取ってつけたようになって流れが止まります。抜き出した1〜2小節は、自然に出てくるまで練習する——それが基本です。── 大倉(講師歴20年)

🎸 今日の練習(これ1つだけ)

枯葉の最初の8小節で、譜例1(3度だけ)を1周 → 譜例2(半音下から)を1周。テーマは「1拍目で3度に着地」です。

テンポまずテンポなしで、場所を確かめながら。着地を感じられたらテンポありで(速さは自由)。メトロノームは2・4拍目に置くのがおすすめです(メトロノームを2拍・4拍に置く練習|クリック2・4+シンコペーション
回数3度だけは、タブを見ずに1周できるまで。半音下からは、1拍目の着地がぶれなくなるまで(つっかえた小節だけ取り出してやり直す)
チェック1拍目に3度が来ているか(アプローチの音から1拍目を始めていないか)/4拍目から入れているか/表拍をダウンで弾けているか

できたら次は、譜例3(上の音から)と譜例4(挟み込み)を1周ずつ。その次に、ソロ例から1〜2小節を抜き出して入れてみます。このページをブックマークして、明日もここから始めましょう。

✅ これができたら次(スケール:ポジション編)へ

全部そろえる必要はありません。★の2つができたら先に進めます。残りは、スケールと並行して少しずつで大丈夫です。

★ ☐ 最初の8小節の3度を、タブを見ずに1周弾ける
★ ☐ 同じ8小節で、全部の3度に半音下から入れる(テンポありで、1拍目に着地)
☐ 上の音から・挟み込みのどちらかでも1周できる
☐ D7でF♯dim7を弾いて、Gm7の1拍目にDかB♭で解決できる
☐ ソロ例から1〜2小節を抜き出して、自分の枯葉の中で使える
☐ 小節ごとに向かい方を変えても、流れが止まらない
└ ※最後の項目だけは、録音を聴き返してもなかなか気づけません。1小節ずつなら弾けても、つなげたとたんに着地が遅れたり、リズムが前のめりになったりします。崩れている場所は、弾いている本人ほど気づきにくいものです。

私はレッスンでも「まず3度、1パターンでもできたら勝ち」と繰り返しています。ただ、ぎこちなさの正体がリズムか音選びかは、その場で聴かせてもらって初めて切り分けられます。その日に直した点はカルテに書き、必要なら動画も撮って家でなぞれるようにしています。

▶ 実際のカルテ(ジャズ経験者の例)を開いてみる

よくある質問(FAQ)

Q. ソロ例は丸ごと覚えたほうがいいですか?

A. いいえ。32小節を丸暗記する必要はありません。気に入った1〜2小節の短いフレーズを抜き出して、自分の枯葉の中に入れてみてください。大事なのは、考えなくても自然に出てくるまで繰り返すことです。ただ、入れた小節が前後の流れの中で自然に聞こえているかどうかは、録音を聴いても分かりにくいところです。

Q. 3度は5弦ルートと6弦ルート、どちらのフォームで探せばいいですか?

A. 結論は両方です。どちらからでも3度を探せるようにしておきます。いまは「近いフォームを狙う」で十分で、このページの譜例もCm7とB♭M7は5弦ルートの2弦、F7・Am7♭5・Gm7は6弦ルートの3弦、D7は4弦の3度を使っています。どのフォームが近いかは、前後のコードとのつながりで変わります。

Q. 上の音から向かうときは、半音上と全音上のどちらがいいですか?

A. 枯葉ではB♭メジャースケールの「1つ上の音」から下りてくるのが基本で、コードによって半音になったり全音になったりします。マイナーのコード(Cm7・Am7♭5・Gm7)の3度へは、全音上から下りてくる形です。半音上から入っても間違いではありませんが、少し変わった響きになります。最後は耳で、気持ちいい方を選んでください。

Q. dim変換は枯葉のどこで使えますか?

A. D7からGm7へ進むところです。ここは7thコードから解決するドミナントモーションで、手前のAm7♭5→D7はただの4度進行(Ⅱ-Ⅴ)なので対象になりません。枯葉では、まずD7に必ずdim変換を入れる練習をします。D7の3度F♯から始まるF♯dim7を弾いて、必ずGm7に解決させてください。最初はGm7のD(5度)かB♭(3度)に着地させると、うまくいきやすいです。

Q. 枯葉が弾けるようになったら、次は何をすればいいですか?

A. 「覚えたら終わり」にしないことです。最終的には、初めて見るコード進行でも3度とアプローチを当てられるようにしていきます。教室では枯葉のあと、酒とバラの日々などでリディアン7thに進むことが多く、並行してFのブルースでコードトーンを固めます。どの順で進めるかは、弾ける曲や目的によって変わります。

NEXT LESSON

スケールのマスター:ポジション編|CAGED・3NPS・セゴビア →

アプローチノート入門 ディミニッシュ変換(dim変換) 🎵 枯葉(Autumn Leaves) ソロの組み立て方 ロードマップ 🗺 全体地図

枯葉の1コーラスを、人と合わせて弾いてみたくなったら、教室の料金と仕組みものぞいてみてください。

大倉ギター教室|大阪市西区南堀江(桜川駅・西大橋駅 徒歩5分/四ツ橋・JR難波も10分圏)