ドロップ2ボイシング|”全ての始まり”の12フォームと、1コードを上下する練習

ドロップ2のゴールは、12個の図を暗記したところで終わりではありません。4和音(1・3・5・7)を隣り合う4本の弦に収まる形で指板に置けて1つのコードを下から上まで上下できて、それが考えずに出てくることです。前提が1つ、やることは6つ。

前提=4和音の基本フォーム+root37(レッスンでは、テンションとオープントライアドの後にここへ来ます)。そのうえで:

  1. 作り方=1・3・5・7を並べて、上から2番目の音を1オクターブ下げる(4つの展開形すべてに同じ)
  2. 3-4-5-6弦セットの4形(フォーム①〜④)
  3. 2-3-4-5弦セットの4形(フォーム⑤〜⑧)
  4. 1-2-3-4弦セットの4形(フォーム⑨〜⑫)
  5. 同じ形から 7・m7・m7♭5・dim7 を作る(7度・3度・5度を半音下げる)
  6. 練習の型=1コードを上下(譜例A・B)→ 4度進行で他のキー、他のコードタイプへ

やらないこと(引き算):

クローズド(密集)で押さえようとしない——ギターとの相性は最悪で、指が届かない形が多い。
テンション入りの形を先に集めない——まず四和音でどこまでできるかをとことん
全部きれいに鳴るまで先へ進まない、をやめる——届きにくい形(3度が最低音の形)は、押さえられなくても形を理解しておけばOK

📍 このページの目次: なぜ基本フォームの次か 手順:6ステップ 🗂 3-4-5-6弦 🗂 2-3-4-5弦 🗂 1-2-3-4弦 🗂 7・m7・m7♭5・dim7 🎼 譜例A・B 🎸 今日の練習 ✅ 到達チェック FAQ 2回目からは「🎸 今日の練習」へ直行でOK。

なぜ「基本フォームの次」がドロップ2なのか(30秒だけ理屈)

教室のカリキュラムは、ソロ基礎編(弾くための基礎・スケール・コードトーン・アドリブの手法)と、コード伴奏編に分かれています。コード編では、基本フォームとよく使うテンションが終わったら、すぐドロップ2に行くことが多い。ここをやり始めると、ギタリストは初めてハーモニーを本当の意味で意識し始めます。今まで形だけで覚えていたコードが、仕組みやコード同士の連結(つながり)で見えてくる。ドロップ2が、あとの応用すべての発信元です。

時間はかかります。ドロップ2だけでも、ちゃんと使えるまで練習すると軽く1〜2年、マスター(全てのコードが実践的に使えて、即座に出てきて、考えずにできる)まで2〜3年。基本的には暗記で、毎日やっていくのがいい。マスターするのに数年かかるので、レッスンでは1回のレッスンでこればかりやるのではなく、毎回ちょっとずつ進めています。

大倉の断言:「ドロップ2が全ての始まり」とよく言われますが、まさにその通りです。現代のギタリストでは、ドロップ系のコードが全て完璧にできるのが基本のスキルセット。── 大倉(講師歴20年)

知っている人と知らない人では、レベルが明らかに1つ2つ違います。ハーモニーの多彩さ、指板の把握、コードトーンの強さ、それにセルフコンピング(自分でソロを弾きながら、自分で伴奏もつけること)のやりやすさ。知らないと、ハーモニーの意識も薄いままです。

手順:6ステップ(この順番で)

⚠ やりがちな無駄練習:「四和音の前に、テンション入りの形へ行く」。1・3・5・7の音をテンションに置き換えると、パターンはいくらでも出てきます。でも、テンションを気にするより、まず四和音でどこまでできるかをとことんやった方が、コードのハーモニーは理解しやすい。だから、このページは四和音だけです。

【1】作り方=1・3・5・7を並べて、上から2番目を1オクターブ下げる

まず1・3・5・7のコードトーンを順番に並べます(クローズド=密集)。CM7なら下からド・ミ・ソ・シ。次に、一番上から2番目の音を1オクターブ下げる。上から2番目はソ(5度)なので、ソ・ド・ミ・シ。これがドロップ2です。この操作は4つの展開形すべてに同じように効くので、1つのコードにつき4パターンできます。クローズドボイシングはギターとの相性が最悪で、指が届かない形が多い。ドロップ系はその逆で、ギターとすごく相性がいい——必ず隣り合う4本の弦に収まるからです。だからギターのコードは、実際にはほぼ全部ドロップボイシング系になっています。

図1 ドロップ2の作り方(CM7で)

クローズド(密集) ギターは苦手 1 3 5 7 ドロップ2化 上から2番目(ソ・5度) を1オクターブ下げる ドロップ2(開離) ギター向き・4弦に収まる 5 1 3 7 ↓1oct

この図の要点:金色のソ(5度)が、上から2番目から一番下へ1オクターブ移動しただけ。ドロップ2=上から2番目を落とす、と覚えれば十分です。作り方はこの1つで、4つの展開形すべてに同じように効きます(だから4展開×3弦セット=12ポジション)。

弦セットは3つ(3-4-5-6弦/2-3-4-5弦/1-2-3-4弦)。4展開×3弦セット=合計12ポジション。このページでは、低い弦セットから順にフォーム①〜⑫と番号を付けます(このページの便宜上の番号で、教室で決めている番号ではありません)。図は横型(上が1弦・下が6弦)、ルート=赤3度・7度=金、5度=紺。記号は R=ルート、△3=長3度、p5=完全5度、△7=長7度。フレット番号はCで押さえた場合で、形はそのまま平行移動できます。各カードの「最低音」=一番低い弦に来る音(4つの展開形は、この最低音で区別します)。

【2】3-4-5-6弦セット(フォーム①〜④)——一番低い音域

一番低い音域のセットです。普通はあまり使われませんが、現代のギタリストではもう当たり前のように使っています。ローインターバルリミット(低い音域で音を近づけると濁る限界)の関係で、きれいに響かないことも多い。でも響かないなりの良さが、ダークな感じで出てくる。私自身もよく使います。レッスンの練習(【6】)はこのセットから上へ登っていくので、番号もここから始めます。

フォーム① 最低音=5度(下から 5→R→3→7)

1 2 3 4 5 6 × × 2fr 3fr 4fr 5fr 6fr p5 R △3 △7

Cで:6弦3fr=p5/5弦3fr=R/4弦2fr=△3/3弦4fr=△7

フォーム② 最低音=7度(下から 7→3→5→R)

1 2 3 4 5 6 × × 5fr 6fr 7fr 8fr 9fr △7 △3 p5 R

Cで:6弦7fr=△7/5弦7fr=△3/4弦5fr=p5/3弦5fr=R

フォーム③ 最低音=ルート(下から R→5→7→3)

1 2 3 4 5 6 × × 8fr 9fr 10fr 11fr 12fr R p5 △7 △3

Cで:6弦8fr=R/5弦10fr=p5/4弦9fr=△7/3弦9fr=△3

フォーム④ 最低音=3度(下から 3→7→R→5)

1 2 3 4 5 6 × × 10fr 11fr 12fr 13fr 14fr △3 △7 R p5

Cで:6弦12fr=△3/5弦14fr=△7/4弦10fr=R/3弦12fr=p5

つまずきどころ:3度が最低音の形(フォーム④)は届きにくい形です。つまずくのはほとんどここ——各セットの「最低音=3度」の形。押さえられなくても、どの弦にどの度数が来るかを理解しておくことが大切。あとから戻ればOKです。

【3】2-3-4-5弦セット(フォーム⑤〜⑧)——5弦ルートの maj7 が一番有名

5弦ルートのメジャーセブンの形(フォーム⑤)は、一番有名なドロップ2です(4和音の基本フォームの5弦ルートのCmaj7と同じ形)。ここから徐々に形を増やしていく練習が向いています。フォーム⑥は3度が最低音で、これも届きにくい形。

フォーム⑤ 最低音=ルート(下から R→5→7→3)

1 2 3 4 5 6 × × 3fr 4fr 5fr 6fr 7fr R p5 △7 △3

Cで:5弦3fr=R/4弦5fr=p5/3弦4fr=△7/2弦5fr=△3

フォーム⑥ 最低音=3度(下から 3→7→R→5)

1 2 3 4 5 6 × × 5fr 6fr 7fr 8fr 9fr △3 △7 R p5

Cで:5弦7fr=△3/4弦9fr=△7/3弦5fr=R/2弦8fr=p5

フォーム⑦ 最低音=5度(下から 5→R→3→7)

1 2 3 4 5 6 × × 9fr 10fr 11fr 12fr 13fr p5 R △3 △7

Cで:5弦10fr=p5/4弦10fr=R/3弦9fr=△3/2弦12fr=△7

フォーム⑧ 最低音=7度(下から 7→3→5→R)

1 2 3 4 5 6 × × 12fr 13fr 14fr 15fr 16fr △7 △3 p5 R

Cで:5弦14fr=△7/4弦14fr=△3/3弦12fr=p5/2弦13fr=R

【4】1-2-3-4弦セット(フォーム⑨〜⑫)——知らずに押さえていることが多い

高音弦側のセット。ジャズギターをやっている人なら、知らずに押さえていることが多い形です。ジョー・パスもウェス・モンゴメリーも非常によく使っていて、コピーしたことがない人でも結構弾けたりする。すごく使いやすいので、最初に覚えるならここからでもいい。フォーム⑫は図では低いポジション(2弦1フレット)ですが、譜例では1オクターブ上で押さえます。

フォーム⑨ 最低音=5度(下から 5→R→3→7)

1 2 3 4 5 6 × × 5fr 6fr 7fr 8fr 9fr p5 R △3 △7

Cで:4弦5fr=p5/3弦5fr=R/2弦5fr=△3/1弦7fr=△7

フォーム⑩ 最低音=7度(下から 7→3→5→R)

1 2 3 4 5 6 × × 8fr 9fr 10fr 11fr 12fr △7 △3 p5 R

Cで:4弦9fr=△7/3弦9fr=△3/2弦8fr=p5/1弦8fr=R

フォーム⑪ 最低音=ルート(下から R→5→7→3)

1 2 3 4 5 6 × × 10fr 11fr 12fr 13fr 14fr R p5 △7 △3

Cで:4弦10fr=R/3弦12fr=p5/2弦12fr=△7/1弦12fr=△3

フォーム⑫ 最低音=3度(下から 3→7→R→5)

1 2 3 4 5 6 × × 1fr 2fr 3fr 4fr 5fr △3 △7 R p5

Cで:4弦2fr=△3/3弦4fr=△7/2弦1fr=R/1弦3fr=p5
※譜例では1オクターブ上(4弦14fr〜)で押さえます

【5】同じ形から 7・m7・m7♭5・dim7 を作る

コードタイプを変えるのに、新しい形は要りません。7=7度を半音下げる(△7→♭7)。m7=さらに3度を半音下げる(△3→♭3)。m7♭5=さらに5度を半音下げる(p5→♭5)。dim7=さらに7度をもう半音下げる(♭7→♭♭7=6度と同じ音)。フォーム①〜⑫の各形にこの操作をした結果を、弦セットごとにまとめました(Cで)。番号は上のフォーム①〜⑫と対応しています。

3-4-5-6弦セット(フォーム①〜④)→ 7・m7・m7♭5・dim7

①→C7 × × 1弦 6弦 2fr 3 4 5 6 p5 R △3 ♭7 ②→C7 × × 1弦 6弦 5fr 6 7 8 9 ♭7 △3 p5 R ③→C7 × × 1弦 6弦 8fr 9 10 11 12 R p5 ♭7 △3 ④→C7 × × 1弦 6弦 10fr 11 12 13 14 △3 ♭7 R p5
①→Cm7 × × 1弦 6弦 1fr 2 3 4 5 p5 R ♭3 ♭7 ②→Cm7 × × 1弦 6弦 5fr 6 7 8 9 ♭7 ♭3 p5 R ③→Cm7 × × 1弦 6弦 8fr 9 10 11 12 R p5 ♭7 ♭3 ④→Cm7 × × 1弦 6弦 10fr 11 12 13 14 ♭3 ♭7 R p5
①→Cm7♭5 × × 1弦 6弦 1fr 2 3 4 5 ♭5 R ♭3 ♭7 ②→Cm7♭5 × × 1弦 6弦 4fr 5 6 7 8 ♭7 ♭3 ♭5 R ③→Cm7♭5 × × 1弦 6弦 8fr 9 10 11 12 R ♭5 ♭7 ♭3 ④→Cm7♭5 × × 1弦 6弦 10fr 11 12 13 14 ♭3 ♭7 R ♭5
①→Cdim7 × × 1弦 6弦 1fr 2 3 4 5 ♭5 R ♭3 ♭♭7 ②→Cdim7 × × 1弦 6弦 4fr 5 6 7 8 ♭♭7 ♭3 ♭5 R ③→Cdim7 × × 1弦 6弦 7fr 8 9 10 11 R ♭5 ♭♭7 ♭3 ④→Cdim7 × × 1弦 6弦 10fr 11 12 13 14 ♭3 ♭♭7 R ♭5

上から C7・Cm7・Cm7♭5・Cdim7。番号は上のCM7のフォーム①〜④と対応。金=3度と7度(コードタイプで動く音)、赤=ルート、紺=5度(m7♭5とdim7では♭5に下がる)。

2-3-4-5弦セット(フォーム⑤〜⑧)→ 7・m7・m7♭5・dim7

⑤→C7 × × 1弦 6弦 3fr 4 5 6 7 R p5 ♭7 △3 ⑥→C7 × × 1弦 6弦 5fr 6 7 8 9 △3 ♭7 R p5 ⑦→C7 × × 1弦 6弦 9fr 10 11 12 13 p5 R △3 ♭7 ⑧→C7 × × 1弦 6弦 12fr 13 14 15 16 ♭7 △3 p5 R
⑤→Cm7 × × 1弦 6弦 3fr 4 5 6 7 R p5 ♭7 ♭3 ⑥→Cm7 × × 1弦 6弦 5fr 6 7 8 9 ♭3 ♭7 R p5 ⑦→Cm7 × × 1弦 6弦 8fr 9 10 11 12 p5 R ♭3 ♭7 ⑧→Cm7 × × 1弦 6弦 12fr 13 14 15 16 ♭7 ♭3 p5 R
⑤→Cm7♭5 × × 1弦 6弦 3fr 4 5 6 7 R ♭5 ♭7 ♭3 ⑥→Cm7♭5 × × 1弦 6弦 5fr 6 7 8 9 ♭3 ♭7 R ♭5 ⑦→Cm7♭5 × × 1弦 6弦 8fr 9 10 11 12 ♭5 R ♭3 ♭7 ⑧→Cm7♭5 × × 1弦 6弦 11fr 12 13 14 15 ♭7 ♭3 ♭5 R
⑤→Cdim7 × × 1弦 6弦 2fr 3 4 5 6 R ♭5 ♭♭7 ♭3 ⑥→Cdim7 × × 1弦 6弦 5fr 6 7 8 9 ♭3 ♭♭7 R ♭5 ⑦→Cdim7 × × 1弦 6弦 8fr 9 10 11 12 ♭5 R ♭3 ♭♭7 ⑧→Cdim7 × × 1弦 6弦 11fr 12 13 14 15 ♭♭7 ♭3 ♭5 R

上から C7・Cm7・Cm7♭5・Cdim7。番号は上のCM7のフォーム⑤〜⑧と対応。金=3度と7度(コードタイプで動く音)、赤=ルート、紺=5度(m7♭5とdim7では♭5に下がる)。

1-2-3-4弦セット(フォーム⑨〜⑫)→ 7・m7・m7♭5・dim7

⑨→C7 × × 1弦 6弦 5fr 6 7 8 9 p5 R △3 ♭7 ⑩→C7 × × 1弦 6弦 8fr 9 10 11 12 ♭7 △3 p5 R ⑪→C7 × × 1弦 6弦 10fr 11 12 13 14 R p5 ♭7 △3 ⑫→C7 × × 1弦 6弦 1fr 2 3 4 5 △3 ♭7 R p5
⑨→Cm7 × × 1弦 6弦 4fr 5 6 7 8 p5 R ♭3 ♭7 ⑩→Cm7 × × 1弦 6弦 8fr 9 10 11 12 ♭7 ♭3 p5 R ⑪→Cm7 × × 1弦 6弦 10fr 11 12 13 14 R p5 ♭7 ♭3 ⑫→Cm7 × × 1弦 6弦 1fr 2 3 4 5 ♭3 ♭7 R p5
⑨→Cm7♭5 × × 1弦 6弦 4fr 5 6 7 8 ♭5 R ♭3 ♭7 ⑩→Cm7♭5 × × 1弦 6弦 7fr 8 9 10 11 ♭7 ♭3 ♭5 R ⑪→Cm7♭5 × × 1弦 6弦 10fr 11 12 13 14 R ♭5 ♭7 ♭3 ⑫→Cm7♭5 × × 1弦 6弦 1fr 2 3 4 5 ♭3 ♭7 R ♭5
⑨→Cdim7 × × 1弦 6弦 4fr 5 6 7 8 ♭5 R ♭3 ♭♭7 ⑩→Cdim7 × × 1弦 6弦 7fr 8 9 10 11 ♭♭7 ♭3 ♭5 R ⑪→Cdim7 × × 1弦 6弦 10fr 11 12 13 14 R ♭5 ♭♭7 ♭3 ⑫→Cdim7 × × 1弦 6弦 1fr 2 3 4 5 ♭3 ♭♭7 R ♭5

上から C7・Cm7・Cm7♭5・Cdim7。番号は上のCM7のフォーム⑨〜⑫と対応。金=3度と7度(コードタイプで動く音)、赤=ルート、紺=5度(m7♭5とdim7では♭5に下がる)。

このページの並び:弦セットごとに、maj7のフォーム①〜⑫を先に、そのあと同じ形で 7→m7→m7♭5→dim7。押さえ方の違いは動く音(金)だけなので、maj7の形が入っていれば、残りは「半音下げる」の積み重ねです。

【6】練習の型=1コードを上下(譜例A・B)

練習メニューは1つ。1つのコードを、指板の下から上まで上下する。各コードの最低音を低い順に、3-4-5-6弦セットから2つ進んで、2-3-4-5弦セットで2つ、1-2-3-4弦セットで上がれるところまで。登り切ったら逆の手順で降りる。譜例Aがその「パターン1(2フォームずつ)」、譜例Bが「パターン2(3フォームずつ)」です(2分音符で1小節に2つ。テンポの指定はありません)。他のコード(m7や7thなど)に当てはめるときは、キーを4度進行(C→F→B♭→E♭…)で変えていくのがいい。

1弦 6弦 1 CM7 3 3 2 4 7 7 5 5 2 3 5 4 5 7 9 5 8 3 5 5 5 7 9 9 8 8 4 ⑫↑ 10 12 12 12 14 16 13 15

譜例A(パターン1・2フォームずつ):フォーム①②→⑤⑥→⑨⑩⑪⑫。紺=コード、金=フォーム番号(上の一覧と対応。フォーム⑫↑=1オクターブ上で押さえる)、○付きの符尾=2分音符。一番上の音が B→C→E→G→B→C→E→G と、CM7の構成音を上っていきます。登り切ったら、同じ道を逆に降りる。

1弦 6弦 1 CM7 3 3 2 4 7 7 5 5 2 8 10 9 9 7 9 5 8 3 10 10 9 12 14 14 12 13 4 ⑫↑ 10 12 12 12 14 16 13 15

譜例B(パターン2・3フォームずつ):フォーム①②③→⑥⑦⑧→⑪⑫。3つずつ進むと通る形が変わります(フォーム③⑦⑧が入り、フォーム⑤⑨⑩は通らない)。一番上の音の並びは譜例Aと同じ。この練習は、私が参加したワークショップでギラッド・ヘクセルマンが紹介していたものです。

覚えていく途中で=ボイスリーディング:ボイスリーディング(コードとコードの滑らかな繋がり方)の練習も取り入れていきます。例:Cm7で一番上の音を♭3のE♭にしたら、次のF7ではE♭が7度で出てくるので、7度をトップにしたF7を使う。次のB♭M7では3度のDがその半音下にあるので、半音で繋ぐ。法則は「一番上の音を、一番近い1つ下の音に下げていく(同じ音がコードトーンなら同じ音でOK)」。逆に上げていくパターンも同じ考え方です。これに対応するために、12ポジションは全部覚えておいた方がいい

大倉の断言:ドロップ2は、ジャズギターの基礎の再定義。必ず勉強した方がいい

知らずに長年弾いている人も多いのですが、ジャズギターを長くやっている人のほとんどは、整理ができていないだけで、ほとんどのフォームを押さえたことがあって実際に使っています。抜けているフォームを追加していくだけで、かなりのバリエーションが出せます。

── 大倉(大倉ギター教室・講師歴20年)

ドロップ2が使えるようになると、コードソロ、メロディのハーモナイズ、伴奏の多様化、セルフコンピング、ソロギター——ハーモニーの意識が変わり、指板の理解が深まります。

🎸 今日の練習(これ1つだけ)

パターン1を、Cで上下する。フォーム①②→⑤⑥→⑨⑩⑪譜例A(フォーム⑫)と登って、同じ道を逆に降りる。できたら、キーを4度進行で変えて同じ道を(C→F→B♭→E♭→A♭→D♭→G♭→B→E→A→D→G)。次に、コードタイプをC7→Cm7→Cm7♭5→Cdim7と変えて同じ道を。

テンポ 指定はありません。届かない形は飛ばさず、音の場所だけ確かめて先へ
確認 各フォームで「最低音がどの度数か」を言えたか/一番上の音がB→C→E→Gと上がっているか
できたら明日は パターン2(譜例B)。相当時間がかかる内容なので、基礎メニューとして毎日コツコツ。このページをブックマークして、明日もここから始めましょう。

✅ これができたら次(ドロップ3)へ

合格の目安=パターン1・2の練習ができるまで。相当時間がかかる基礎メニューなので、毎日コツコツ。テンポの指定はありません。

  • ☐ 作り方(1・3・5・7を並べて上から2番目を1オクターブ下げる)を言える
  • ☐ 3-4-5-6弦セットのフォーム①〜④を、Cで押さえられる(フォーム④は形の理解でもOK)
  • ☐ 2-3-4-5弦セットのフォーム⑤〜⑧と、1-2-3-4弦セットのフォーム⑨〜⑫を、Cで押さえられる(フォーム⑥⑫も形の理解でOK)
  • ☐ パターン1(譜例A)を、Cで止まらず上下できる
  • ☐ 同じ道を、4度進行で他のキーへ・7/m7/m7♭5/dim7へ移せる
  • ☐ 曲の中で、次のコードの形が考えずに出てくる(考えながらでは使えない)
    └ ※最後の項目だけは、自分では判定しづらい部分です。弾けているつもりでも、曲のテンポの中で形を探している一瞬があるかどうかは、弾いている本人には分かりにくいもの。

このページはCで12ポジションまで。どの弦セットから入るか、次にどのコードタイプを足すか、「毎回ちょっとずつ」の量をどれくらいにするかは、その人の手と今やっている曲で変わるので、記事にはしていません。その先は、一人ずつカルテで組んでいます。

▶ 経験者のカルテ(実物)を1枚のぞく

よくある質問(FAQ)

Q. 「ドロップ2」とは何ですか?

A. 1・3・5・7のコードトーンを順に並べて、上から2番目の音を1オクターブ下げたボイシングです。CM7ならド・ミ・ソ・シ→ソ・ド・ミ・シ。4つの展開形すべてに同じ操作をするので1つのコードにつき4パターン、弦セットが3つで合計12ポジション。必ず隣り合う4本の弦に収まるのでギターと相性がよく、実際にはギターのコードはほぼ全部ドロップ系です。ただし、形が押さえられることと、曲の中で考えずに出てくることの間には、かなりの距離があります。

Q. どの弦セットから覚えればいいですか?

A. レッスンの練習(1コードを上下)は3-4-5-6弦セットから上へ登るので、このページの番号もそこから始めています。最初に覚えてほしいのは、1-2-3-4弦と2-3-4-5弦の2つ。1-2-3-4弦はジャズギターをやっている人なら知らずに押さえていることが多く、2-3-4-5弦は5弦ルートのメジャーセブンの形が一番有名です。どこから入っても、ボイスリーディングに対応するには最後は12ポジション全部が要ります。

Q. 届かないフォームがあります。

A. 3度が最低音になる形(フォーム④・⑥・⑫)は届きにくく、つまずくのはほとんどここです。押さえられなくても、どの弦にどの度数が来るかを理解しておくことが大切。形の理解が先で、押さえるのはあとからで大丈夫です。

Q. どれくらいで使えるようになりますか?

A. ドロップ2だけでも、ちゃんと使えるまで練習すると軽く1〜2年。マスター(全てのコードが実践的に使える・即座に出てくる・考えずにできる)まで2〜3年です。基本的には暗記で、毎日やっていくのがいい。フレーズとしてエチュード(練習曲)を作っていくのもありです。今どの段階かは、曲の中で形を探す時間があるかどうかで分かりますが、それは弾いている本人には気づきにくいものです。

Q. テンションはいつ入れますか?

A. 一番ポピュラーな方法は、1・3・5・7の中の音をテンションに置き換えること(ルートを全音上げて9thにする、など)。ただ、テンションを気にするより、まず四和音でどこまでできるかをとことんやった方が、コードのハーモニーは理解しやすい。求め方とフォームはテンションコードのページに置いてあります。

NEXT LESSON

ドロップ3ボイシング|ドロップ2より広くオープンな8フォームと、展開形の浮遊感 →

4和音の基本フォーム+root37 オープントライアド テンションコードの求め方とフォーム コードソロ・ソロギター入門 コードトーンのマスター(形を知るとアルペジオの精度が上がる) ロードマップ 🗺 全体地図

独学で進めるのが不安になったら、教室の料金と仕組みだけでも見ておいてください。

大倉ギター教室|大阪市西区南堀江(桜川駅・西大橋駅 徒歩5分/四ツ橋・JR難波も10分圏)