ギラッドへクセルマン使用機材2022来日公演完全版

少し前になりますが、京都のルクラブジャズにジャズギタリスト、Gilad Hekselmanを聴きに行ってきました。

その時に機材について本人に聞く事ができたのでまとめておきます。

以前にも彼の機材については紹介したのですが、新しくなっている所や未解明な部分もあったので今回完全版の記事を作成しました。以前の記事:Gilad Hekselman [ギラッドヘクセルマン]現代のジャズギタリスト紹介

なお一部の写真はサウンドハウスのリンクになっております。

目次

Gilad Hekselman使用ギターMoffaGuitars

イタリアのハンドメイドの楽器です。

弦高はかなり低くセッティングされていて目視で6弦12Fで1mm以下になっていました。

見た目にもかなり弾きこまれていました。

今回のライブでは使用していないですが、ヘッドレスのMoffa Guitarも所有しています。

日本でも三木楽器さんで、Moffa Guitarは販売されていますが入荷してもすぐに売れてしまい最近では入荷もないようです。

日本からも直接オーダーできるので直接メールし購入してもいいかもしれません。

気になって問い合わせた所、現在はオーダー後完成まで約2年かかり価格はモデル、仕様、為替にもよりますが100万からってイメージです。

使用ギターケース

リユニオンブルースのケースを使用しています。
このケースはすごく頑丈でギラッドは長年愛用しています。

以前に使用していたビクターベイカーのギターを使用していた頃から使っている物だと予想できるので10年位は使用してそうです。

ギラッドの様な毎日各地でライブを行なっていても破れる事なく頑丈なのでおすすめです。

ケースを購入する時はサイズはしっかりと確認しましょう。
因みに175タイプ等、フルアコに使用するときは一般的にドレッドノート用が第一候補になります。

エフェクター

かなり多くのエフェクターを使用しており、頻繁に入れ替わる物やお気に入りの定番になっている物、繋いでいるだけでほぼ使用しない物もあったりします。

繋ぐ順番は完全には解明できていないですが、ポイントは

  • ギターからボリュームペダル、EQ、コンプはかけっぱなし
  • オクターバーからドライ音、ベース音に分岐
  • ベースのみ直後にステレオルーパーへ
  • ドライ音は他のエフェクターを経由後、ルーパーへ
  • ドライ音はリバーブ、ディレイ(アースクエイカー)からギターアンプ
  • ベース音はベースアンプへ出力されています。

ここからは僕が予想する繋いでる順で一個ずつ紹介していきます。

ボリュームペダル

Mooreの折りたたみができるタイプのボリュームペダルです。
一番最初に繋いでました。
知ってる中でも最小サイズのボリュームペダルです。

恐らくスペース、運搬の都合でこれを採用していると思います。

昔ほどは頻繁に足元でコントロールしている様子はなく、主に弾き方、ギター本体でボリュームコントロールをしているようでした。

ピッチフォーク(オクターバー)

プラスマイナス3オクターブの音を足すことができるオクターバーです。

今回のライブではほとんど使用していなかった物でした。

他のライブの演奏を聞くとたまに使用しているので、気分で使うのだと思います。

特にバンド編成の時に使用する事が多いです。

セッティング

オンにすると原音が出ず、1オクターブ上の音だけが出力されるセッティングになっているようです。

MOOER Graphic G

Moorのグライコです。

常にオンになっていました。

元々はMXRのグライコを使用していましたが、これも省スペース、重量で選んでいる気がします。

セッティング

630Hzのみ少し削っています。

レベルは12時になっています。

リンクURLはBass用になっていますのでご注意ください。

Mood

マイクロルーパーと言われるエフェクターです。

ランダム性が高くアンビエント系の音楽でよく使用されています。

中々使うのが難しいエフェクターで僕も所有していた事がありましたが、使いこなせず手放してしまいました。

ギラッドも多分まだ実験的に使用している感じで、一瞬効果音的に使ってました。

セッティング

このエフェクターについてはセッティングは使用しながら変化させるので決まった物がないです。

OWA1960(コンプレッサー)

Old World Audioとゆうブランドのコンプレッサーです。

いわゆるLA2A系でナチュラルなコンプです。

音の粒を揃える目的では使用している感じではなく、サウンドを前に出す目的で使用している感じでした。

これは常にかけっぱなしでオンにした時に少しブライトなサウンドに変化していました。

セッティング

つまみに目盛がないので未確認です。
サウンド的には
あまりコンプ感は出しておらず、レベルもON,OFF時変化のない程度です。

Valeton Coral Mod(モジュレーション系)

あまり有名なメーカーではないのですが、Hotoneがプロデュースしているブランドです。

名前の通りMod系のマルチエフェクターになっています。

このエフェクターは現在恐らく廃盤になっており後継のディレイ、リバーブ付きの物が販売されています。

ライブでは1回も使用していなかったです。

ちなみにつまみはフェイザーに設定されていました。

Freeze

ギターの音を永続的にのばす事のできるエフェクターです。

詳しくはこの記事で紹介しています。

バラード系では頻繁に使用していました。
が一昔前ほどは多用している様子はなかったです。

ギラッドのフリーズは改造してありフットスイッチを外付けで使用しています。

改造については以前記事しています。
以下のリンク記事を参考にしてください。

Freezeを改造してみたのでやり方を解説しました

外付けのペダルにはよくエレピで使用される背の低いタイプのフットペダルを使用しています。

セッティング

  • トグルスイッチ Slow
  • レベル 11時

Boss OC-3(オクターバー)

ギラッドのトレードマークになっているようなエフェクターです。

これは本当に使い方が秀逸です。

OC-3の後継のOC-5が現在は販売されていますがOC-3を使用していました。

何かのインタビューでその事について聞かれていましたが、『へー新しいのん出てたんだ、また試してみるね』と答えてました。

ギラッド本人は試してのOC-3なのかは個人的に気になります。低音の出方はOC-3の方が使いやすいと個人的には感じています。

OC-5の方がレイテンシーはないので僕はOC-5を使用しています。

セッティング

一番のポイントは出力をベース音とドライ音に分けています。

ドライ音はこの後に歪み、空間系、ルーパー、ギターアンプ
Bass音はルーパー、ベースアンプ

この順番で繋ぐのが大切です。

  • ドライ 全開
  • Bass 12時
  • レンジ 11時

Jam Pedal

ギリシャのハンドメイドエフェクターブランドJam pedal製のOver Driveです。

TS系、特に808系統の物です。

このブランドは塗装も手作業みたいでデザインも一台一台微妙に違うみたいです。

ゲインはほぼ0での使用だったのですが結構歪んでました。

JAM pedals
TubeDreamer - JAM pedals The TubeDreamer58 is our take on the greatest Tubescreamer 808 you could ever get !

セッティング

Swing系の曲の伴奏でよく使用していました。

その際ソロ途中までは、リバーブをオフにしていました。

2曲とも同じような音色で演奏していたので最近のギラッドのお気に入りのサウンドかもしれないです。

  • ゲインはほぼ0
  • トーンは全開
  • レベルは10時位
  • スイッチ low gain

Octava Micro(オクターブファズ)

ピグトロニクス製のOctava Microを使用しています。

リングモジュレーター的な音も出すことができます。

ここ数年ギラッドが愛用しています。

アッパーオクターブとファズ、Over Driveのエフェクターです。

セッティング

オクターバーファズとして使用。

今回はルーパーで伴奏を再生しながら使用していました。

  • ボリューム9時
  • ブレンド2時
  • ドライブ10時
  • フィルター2時
  • Fuzz On

リバーブR7

Mooreの2スイッチタイプのリバーブを使用しています。

こっちのリバーブはメインではなくモジュレーションリバーブ、シマーリバーブを使用しています。

後述のアースクエイカーにバラード時、雰囲気を作りたい時に重ねがけして使用していました。

ディレイがいらない時(特に歪み時)には単独でも使用しています。

明確に使い分けているわけではなく気分で使い分けているようにも感じました。

具体的なセッティングはプリセットしている物を使用していたので、見た目にはわからなかったです。

同じ物が販売されていなかったので、似たような機種の画像を使用しています。

1440ステレオルーパー

エレクトロハーモニクス1440ステレオルーパー

かなり多機能なルーパーです。様々な機能があるのですがギラッドは今回のライブではシンプルに純粋なルーパーとして使用していました。

基本的にはシンプルなルーパーを好んで採用しており操作性を重視(2スイッチが重要)したチョイスになっていると感じます。

同じ物が販売されていなかったので、似たような機種の画像を使用しています。

リバーブ、ディレイ

リバーブとディレイが一体になっている物です。

メインで使用している空間系です。

ディレイはリバースディレイを使用しています。

このリバーブの特徴はなんと言っても濃厚なリバーブ音が得られます。

他のリバーブでは出ない音でジャズギタリストがよく使用しています。

セッティング

リバーブ部分とディレイ部分に分かれているので分けて紹介します。

リバーブ

  • ディケイ12時
  • レベル9時

ディレイ

  • Time10時
  • リピート8時
  • Tone10時
  • レベル9時
  • reverseモードを使用

使用ピック

Pleks(プレックス)

Pleks(プレックス)とゆうイタリアのハンドメイドのピックを使用しています。

Jazz3タイプのウルテム素材です。厚さは1.8mmです。

これはギラッド本人に教えてもらいました。

実際に僕自身も購入してみたのでまた記事にしたいと思います。

Pleks
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アンプ

アンプはお店の物を使用していました。

ギターアンプにポリトーン
ベースアンプにGenz Benzのベースアンプ

ツマミの位置は未確認

ギラッドへクセルマンの使用弦

昔から変わらずトマスティックのラウンドワウンド13からのセットです。

国内に一般的に流通しているプレーン弦が金色の物ではなくシルバーの物です。

この弦に関してはこちらの記事でも紹介しています。
弦レビュー、トマスティック[BB112 JAZZ BeBopラウンド弦]

大倉ギター教室ではレッスン生を随時募集しています。

記事を読んで当教室に少しでも興味を持っていただけたら、以下のページ(レッスン内容紹介)をご覧いただければ幸いです。
ジャズギターコース
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