コードをポーンと弾いてペダルを踏むと、その響きが半永久的に伸び続ける――Electro-Harmonix の Freeze(フリーズ)は、いわば「ギターのためのピアノのサスティンペダル」です。ギラッド・ヘクセルマン、ラーゲ・ルンド、ジョナサン・クライスバーグと、現代ジャズギタリストの足元の定番。この記事では使い方と、ライブで使うなら定番の外部フットスイッチ化の改造手順(はんだ付けができれば誰でも可能)をまとめます。
30秒の結論
- Freeze=踏んだ瞬間の響きを持続させるエフェクター。コードを鳴らしながらソロを弾ける=ギターの限界を超える1台。
- 練習用としても優秀:コードを伸ばして、その上でフレーズ/ハーモニー練習。
- ライブで使うなら外部スイッチ化の改造が定番(クライスバーグもこの改造をしています)。増設スイッチはBOSS FS-5Uが好相性。
- 改造ははんだ付け2本+ジャック増設だけ=エフェクター改造の中で一番簡単な部類。
- 正直な話:大倉はライブでは操作が面倒で外しました(今はレッスンで活用)。達人の道具です。
- 市場価格 約21,800円(EHX Freeze・サウンドハウス)。改造用の外部スイッチ(BOSS FS-5U)は別途。
Freeze とは(ギターの限界を超える“ピアノペダル”)
ギターは本質的に「コードを鳴らしながら、その上で自由にソロを弾く」ことができない楽器です。Freeze はそこを突破します。踏んだ瞬間の響きをサンプリングして持続させるので、Cのコードを伸ばしっぱなしにして、その上でフレーズを重ねる――ピアノのペダルのような演奏がギターで可能になります。初めて踏んだときの新鮮さは格別です。
名手たちの使い方(生で見た実例)
ジョナサン・クライスバーグはバラードでコードを弾くたびに必ず踏んでいました。まさにピアノのペダルの使い方で、空間を支配するような音作り。ギラッド・ヘクセルマンはもっと多彩で、コードをひとつ伸ばしてその上でソロ的なラインを重ねたり――この2人は正直クラスが違い、僕らでは思いつかない使い方を平気でやります。
ラーゲ・ルンドはじめ、現代ジャズギタリストの足元には本当によく置いてあるペダルです。
練習道具としても一級品です。コードを鳴らして伸ばし、その上でフレーズ練習・ハーモニーの確認。レッスンでもたまに使いますが、コードとラインの関係が「鳴っている音の上で」確認できるのは大きい。同じ目的ならルーパーという手もあります(進行ごと録るならルーパー、1発の響きならFreeze)。
正直な話も書いておくと――大倉自身はライブでも使っていた時期がありましたが、音を伸ばす操作の失敗が怖く、だんだん面倒になって外しました。踏むタイミングがシビアで、使いこなすには練習が要る“達人の道具”です。だからこそ、次の改造が効いてきます。
今回の改造内容(外部フットスイッチ化)
ノーマルのFreezeは、フットスイッチが硬めでカチカチと音も鳴り、シビアな踏み替えがやりにくいのが弱点。そこで外部スイッチ用のジャックを増設して、背の低い柔らかいフットスイッチ=BOSS FS-5Uで操作できるようにします。ライブでFreezeを使う人の定番改造で、クライスバーグも同様の改造をしています。海外にはピアノの実物ペダルを接続する人までいるほど。電気の知識がなくても、少しはんだ付けができれば誰でもできます。
Freeze 改造の手順(4ステップ)
① 裏蓋を開けて、元のスイッチを外す
裏蓋を開け、フットスイッチ部にアクセスします。増設ジャックの穴は、ドリルで新たに開けずとも既存の穴を活用できます。元のスイッチを残して併用することも可能です。
② スイッチ基板の配線(白線2本)を外す
スイッチ基板に繋がる白の線を2本、はんだごてを当てて元のはんだを溶かして外します。
③ 増設するジャックと接続する
外した2本の線を、増設ジャックにはんだ付けします。注意点は極性=逆に付けても一応動作しますが、安定しません。動作が不安定なら配線を入れ替えてください。
④ 動作チェックをして完成
外部スイッチ(FS-5U)を繋いで必ず動作確認を。スイッチが効かない場合は、③のジャック配線を逆にすれば解決します。
改造後の感想と注意
操作性はノーマルから劇的に向上します。踏み心地の柔らかいFS-5Uなら、バラードでの繊細な踏み替えも安心。エフェクター改造の中では一番簡単な部類なので、はんだごて入門にもおすすめです(RATのMODや自作に進む入り口にも → RATのレビュー・MOD)。※改造するとメーカー保証は受けられなくなります。必ず自己責任で。
Freeze と スウェル系・ルーパーの使い分け
- Freeze=踏んだ瞬間の響きを「持続」させる。コードの上でソロを弾きたい人に。
- スウェル系(Pico Swello)=アタックを消して音を「ふわっと立ち上げる」。現代ジャズの浮遊感はこちら。→ スウェル系ガイド
- ルーパー=進行ごと「録音」して繰り返す。体系的な練習はこちら。→ ルーパーの選び方
エフェクター全体の地図は → ジャズギターで使うエフェクター完全ガイド。
よくある質問(FAQ)
Q. Freeze はどんなエフェクター?
A. 踏んだ瞬間の響きをサンプリングして半永久的に持続させるペダルです。ピアノのサスティンペダルのように、コードを伸ばしたままその上でソロやフレーズを弾けます。ジョナサン・クライスバーグやギラッド・ヘクセルマンら現代ジャズギタリストの定番です。
Q. 何のために外部スイッチ化するの?
A. ノーマルのスイッチは硬く、シビアな踏み替えがやりにくいためです。背の低い柔らかいBOSS FS-5Uを増設すると操作性が劇的に上がります。ライブでFreezeを使う人の定番改造で、クライスバーグも行っています。
Q. 改造は難しい?
A. エフェクター改造の中では一番簡単な部類です。スイッチ基板の白線2本を外し、増設ジャックにはんだ付けするだけ。極性に注意(動作が不安定なら配線を逆に)。ただしメーカー保証は無効になるため自己責任で行ってください。
Q. 練習にはどう使う?
A. コードを鳴らして伸ばし、その上でフレーズやハーモニーを練習します。鳴っている響きの上で音選びを確認できるので、コードとラインの関係が body に入ります。進行ごと繰り返したい場合はルーパーの方が向きます。
Q. ライブで使うのは難しい?
A. 正直、踏むタイミングがシビアで練習が要ります。大倉自身も操作の失敗が怖くなり、ライブからは外しました。外部スイッチ化でかなり扱いやすくなるので、ライブ投入したい人は改造とセットで考えるのがおすすめです。
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Freeze を使った練習法、レッスンで体験できます
コードを伸ばして、その上で音選びを確認する――大阪・西区(南堀江・桜川/なんばからも近い)の教室で、実機を踏みながら試せます。