iReal Pro活用ガイド|伴奏アプリを「減らす前提」で使いこなす

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iReal Proは優秀なので、うまく聞こえて気持ちよく練習できます。だからこそ「楽しく練習を続ける道具」であり「このコードにこのフレーズは合うか、を試す道具」です。だから、最初からだんだん減らしていく前提で使うのがいちばん伸びます。やることはこの5つ。

  1. アプリに中身(曲データ)を入れる——フォーラムから無料でダウンロード
  2. 音源をベース+メトロノームに削る(ピアノを0に)
  3. 練習したい箇所だけループ再生で狙い撃ちする
  4. リック練習はリピート回数で「50回」を可視化する
  5. プレイリスト(練習中の曲/覚える曲)で管理する

やらないこと(引き算):

現在位置の表示を見ながら弾かない——見ないと弾けなくなります。表示は消す。
iRealばかりで練習しない——練習の基本はメトロノームとギターの2つ。iRealは減らしていく。
書いてあるコードを唯一の正解と思わない——同じ曲でも他の進行が多数あります。
ライブでコード譜だけを見て弾かない——本番はメロディ入りのリード譜で。

セッションや外での演奏でコード進行の確認・急なキー変更にはとても頼れる道具です(詳しくはセッションデビュー編)。ただし「練習の主役」ではありません。

📍 このページの目次: なぜ「減らす前提」で使うのか 使い方:5つの使いこなし 頼りすぎないための2つの注意 🎸 今日の練習 ✅ 到達チェック FAQ

2回目からは「🎸 今日の練習」へ直行でOK。

なぜ「減らす前提」で使うのか(30秒だけ理屈)

最初はバンド形式(ピアノもドラムも鳴る)で入っているので、一緒に弾いていて楽しく、続けやすい。それでいいんです。ただ、iRealの伴奏は優秀すぎるのが落とし穴。少しくらいリズムがもたついても、フレーズが外れても、伴奏が上手なのでそれなりに聞こえてしまう。だから、いつまでもこれ「だけ」で練習していると、自分の粗が見えないまま伸び悩みます。慣れてきたら音を削り、最終的な練習の基本はメトロノームとギターの2つに戻していく——iRealはその手前を楽しく支える道具、という位置づけです。

私はiReal Proが出始めの頃から使っていて、使い方は全部分かっています。元々はカラオケ(伴奏)の機能はなく、セッションなどでコード進行を確認するためのアプリでした。移調ができるだけで神アプリだった——そこから始まっている道具です。

大倉の断言:iReal Proは優秀な伴奏だから、演奏者のリズムやフレーズが多少まずくても、ちゃんと聞こえてしまうことが結構ある。だから「一緒に演奏して気持ちいい」「このフレーズ合うかなと確認する」道具だと思うのがちょうどいい。── 大倉(講師歴20年)

使い方:5つの使いこなし

⚠ やりがちな無駄練習:「画面の”今どこ”表示を見ながら、iRealだけで延々弾く」。これはほとんどの人が経験しています。表示を見る癖がつくと見ないと弾けなくなるので、「今どこ」表示は必ず消してください。優秀な伴奏に隠れて自分の粗も見えません。下の【2】音を削る・注意①表示を消す、がその解毒です。

【1】まず「中身」を入れる(フォーラムから無料DL)

アプリをダウンロードしただけでは、いわば「外枠だけ」の状態です。音を鳴らす機械(ゲーム機本体)はあるのに、中身のソフト——つまりコード進行や曲名のデータ——がまだ入っていません。この中身はフォーラムという別の場所で無料でダウンロードできます。最初はジャズの曲がまとまったセットリストを丸ごと入れてしまえばOK。ジャズスタンダードだけで1,300〜1,350曲ほどあります。

【2】音源を「ギター練習向け」に削る(ピアノを0に)

最初はバンド形式のまま楽しんで大丈夫。慣れてきたら、ギターの練習にはこう削っていきます。

はじめバンド形式(全部鳴る)最初はiRealでも難しい。楽しく続けられる
慣れたらベース+ドラム和音を抜く
さらにピアノ0+ベース+メトロノームコード感を自分で出す
最終的にメトロノームだけ私は練習ではiRealをほぼ使いません

ピアノ(和音)が鳴っていると、それに乗っかって弾けてしまいます。ピアノを0にしてベースとメトロノームだけにすると、コード感を自分で出す練習になります。最終的には、メトロノームとギターだけ。私自身、練習ではiRealをほぼ使わず、メトロノームだけで練習しています。これはほとんどのプロに当てはまります。ただし、最初はiRealでも難しいので、上の順に削っていってください。

もう一つ、スピーカーに繋ぐことは可能な限りしてください。スマホそのままではなく、ちゃんとしたスピーカーに繋ぐと、低域やドラムなど全体のクオリティが全然変わります。

【3】ループ再生で「狙った箇所」だけ繰り返す

曲を丸ごと流すだけでなく、苦手な箇所だけをループさせられます。セクション別でも、2小節以上の任意の範囲でもOK。

パソコン版
開始する小節をクリック→そこからドラッグしていく感覚。選択した範囲がそのまま繰り返しになります。
スマホ版
ほぼ同じで、始める所を長押し→繰り返したい所まで選択していきます。

【4】リック練習は「リピート回数」で50回を可視化する

iRealはリピート回数を指定できます(最大30回)。ここが練習の可視化にとても便利。リック(短い決まり文句フレーズ)を身につける目安として、大倉は「だいたい50回ぐらい弾く」を一つの目標にしています。数字があると練習しやすいからです。

50回を目で見て分かる作り方

ツーファイブワン(Ⅱm7–Ⅴ7–Ⅰ)を自分で打ち込む。最初と最後にリピートマークを付ける、または8小節でツーファイブワンを2回繰り返す進行にする。あとはリピート回数を25に設定すれば、25×2=50回。「あと何回」が目で見て分かるので、すごく練習しやすくなります。

※ツーファイブワンの進行自体は最初から入っていますが、大倉は自分で打ち込んで回数を組んでいます。50回は一つの目安です。

【5】プレイリストで管理する(毎回探さない)

曲数が膨大なので、毎回そこから探して再生するのは面倒です。「練習中の曲」というプレイリストを作り、今やっている曲を入れていく。ほかに「覚える曲」「次に練習する曲」といったプレイリストで分けておくと、練習のたびに迷わず始められます。

頼りすぎないための2つの注意

① 「今どこ」表示は消して練習する

iRealは、今どのコード・小節・曲のどこを弾いているかが画面に表示されます。便利なのですが、それを見ながら練習する癖をつけると、見ないと弾けなくなる人が多い。設定で表示を消せるので、必ず消して練習してください。分からなくなった時だけ確認する程度に。

大倉の断言:自分が練習する時は、この現在位置の表示は消してやっていた。ずっと見ながら練習するのはやめた方がいい。(レッスンでは、生徒に今どこか分かるように、あえて表示を付けることもある。)── 大倉(講師歴20年)

② 伴奏が「優秀すぎる」ことを忘れない

iRealはあくまで打ち込み(基本はMIDI)です。ドラムだけは生ドラムで鳴るようになりクオリティが上がりましたが、それでも伴奏が上手いぶん、自分の演奏の粗が隠れてしまう。ここが一番の注意点です。書いてあるコードも「唯一の正解」ではなく、同じ曲でも他の進行が多数あります(iRealの進行自体が間違っていることはあまりありませんが、いろんなパターンを覚えていくのが良い)。過信しない・頼りすぎない——それだけ気をつけて、楽しく続ける便利な道具として使うのが一番です。

🎸 今日の練習(これ1つだけ)

好きなリックを1つ選び、ツーファイブワンを打ち込んで50回弾く。音源はピアノ0+ベース+メトロノーム、画面の「今どこ」表示は消す

設定ツーファイブワンを8小節で2回にしてリピート25回=合計50回(目で「あと何回」が分かる)
回数1日50回最低1ヶ月以上続ける——これが「考えずに弾ける」ための最低条件
テンポ大体♩=100〜160が主要ゾーン(リックの種類で変わる)。まず余裕を持って弾ける速さから
チェック表示を消しても、進行の中で今どこか見失わずに弾けたか

慣れてきたら、ピアノを戻さずベース+メトロノームのまま曲を1曲通してみましょう。このページをブックマークして、明日もここから始めてください。

✅ ここまでできたら「使いこなし」合格

☐ フォーラムから曲データを入れて、好きな曲を再生できる
ピアノを0にして、ベース+メトロノームで練習できる
☐ 苦手な箇所だけループで狙い撃ちできる
☐ リピート回数でリック50回を数えながらこなせる
☐ 「今どこ」表示を消しても、曲の流れを見失わずに弾ける
☐ リックを間違えず・考えずに弾ける(第1合格)
キーが変わっても同じリックが弾ける(第2合格)
☐ フレーズを自由に変えながら使いこなせる(最終目標)
└ ※ここから先が難所です。iRealに合わせて「気持ちよく弾けている」ことと、あなたのリズム・フレーズが実際に良いことは別物。優秀な伴奏に隠れて、その差は自分では聴き取りづらいもの。

リピート25回×2の50回まで来たら、記事の役目はいったん終わりです。第1合格の先をどのキーへ広げるかは人ごとに違うので、伴奏を外して音を聴き、レッスンで一緒に決めていきます。iRealの使い方そのものも、レッスンで教えています。

▶ 実際のカルテを1枚(ジャズ経験者の例)のぞいてみる

よくある質問(FAQ)

Q. iReal Proだけで練習していれば上達しますか?

A. 最初は楽しく続けられて良い道具ですが、iRealは優秀すぎる伴奏で、リズムやフレーズが多少まずくてもそれなりに聞こえてしまいます。これだけで練習し続けると伸び悩みやすく、練習の基本はメトロノームとギターの2つ。iRealはだんだん減らしていくのがおすすめです。ただ「自分の演奏の粗が出ているか」は、優秀な伴奏に隠れて自分では気づきにくい部分です。

Q. 曲データはどこから入れますか?お金はかかりますか?

A. アプリ本体は「外枠だけ」で、コード進行や曲名などの中身はフォーラムという別の場所から無料でダウンロードできます。最初はジャズのセットリストをまとめて入れておけば十分です。なおアプリ本体は年々値上がりしているので、始めるなら早い方がお得です。

Q. iRealの使い方が分からない時は、どうすればいいですか?

A. レッスンの中でも、使い方そのものをレッスンしています。私はiReal Proが出始めの頃から使っていて、使い方は全部分かっています。元々はカラオケの機能はなく、セッションなどでコード進行を確認するアプリで、移調ができるだけで神アプリでした。曲データの入れ方・音の削り方・ループ・リピートなど、分からないところはレッスンで一緒に触りながら覚えられます。

Q. 練習中に画面の「今どこ」表示は見てもいいですか?

A. 見ながら弾く癖をつけると、表示を見ないと弾けなくなってしまう人が多いです。設定で消せるので、普段は消して、分からなくなった時だけ確認する程度がおすすめ。ただ「見なくても曲の流れを追えているか」は、つい表示に頼ってしまうため自分では気づきにくいところです。

Q. ライブでもiRealのコード譜を見て演奏していいですか?

A. どうしても急に曲を言われた時の対応には使えますが、コードしか出ないので今どの曲か分からなくなりやすく、見た目もあまり良くありません。ライブではメロディとコードが書かれたリード譜を使うのがおすすめです。

Q. 音の設定はどうすればいいですか?

A. 最初はバンド形式で楽しく、慣れてきたらベース+ドラム、またはベース+メトロノームに。ギターの練習ではピアノの音を0にしてベースとメトロノームだけにすることが多いです。スマホ直よりスピーカーに繋ぐと低域やドラムのクオリティが変わります。ただ、どこまで削れば自分の練習に合うかは、実際に弾き比べてみないと分かりにくい部分もあります。

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