ジャズ向けの名機(Polytone や DV Mark、古いFenderの真空管アンプなど)は、新品では手に入らなかったり高かったりして、中古で探すことが多くなります。でも中古は当たり外れが大きい。結論から書きます。中古アンプは「ガリ・ノイズ・スピーカー・サビ・リバーブ」の5点を必ず確認し、できれば実物を弾いてから買う。これだけで失敗はぐっと減ります。
この記事では、教室で何台も中古アンプを使い、ネット購入で痛い目も見てきた経験から、中古アンプのチェックリストと、機種ごとの注意点をまとめます。どのアンプを狙うかは ジャズギターアンプおすすめ(選び方ハブ) をどうぞ。
30秒の結論
- 中古は①ガリ ②ノイズ ③スピーカー ④サビ ⑤リバーブの5点を必ずチェック。
- ネット(ヤフオク・メルカリ)は要注意。「少しガリが出ます」の“少し”は出品者の主観で、実際はひどいことも。できれば実物を弾いてから。
- Polytone は古い個体が多い。ガリ・サビ・リバーブ故障に特に注意。DV Mark は中古がほぼ出ない(人気で手放されにくい)。
- 真空管アンプの中古は、真空管の状態と交換コストも込みで考える。
| チェック項目 | やり方 | アウトの目安 |
|---|---|---|
| ① ガリ | 全つまみを回す | ガサガサ音・音飛び |
| ② ノイズ | クリーンで音を出す | 通常と違う異音 |
| ③ スピーカー | 目視(破れ・コーン) | 破れ・破損・動きが固い |
| ④ サビ | 金属部を見る | ひどいサビ(後でガリの元) |
| ⑤ リバーブ | リバーブを上げて確認 | 効かない(故障) |
中古アンプの5点チェックリスト
楽器店でもネットでも、最低限ここを見れば大失敗は避けられます。順番に解説します。
- ① ガリ(最重要):いちばんはガリ。全てのつまみを回して、ガサガサ音や音飛びがないか確認します。ガリは後述のとおり、放置すると悪化します。
- ② ノイズ:ゲインの高いアンプは歪ませるとノイズが出るものですが、見るのはクリーンのとき。クリーンで通常と違うノイズが出ていないかをチェックします。
- ③ スピーカー:破れ、コーン(紙の部分)の破損、動きが固くなっていないか。楽器店ではそこまで見られないことも多いので、最低限スピーカーに破れがないかは目視で。
- ④ サビ:金属部のサビをある程度見ておきます。錆びているアンプはあまり良くありません。ただし古いものはどうしてもサビが出るので、許容範囲かどうかで判断します。
- ⑤ リバーブ:リバーブが壊れている個体が多いので、しっかり効くか必ず確認します。
この5点のうち、特にガリとサビは「将来のトラブルの予告」でもあります。次で詳しく触れます。
ネット中古(ヤフオク・メルカリ)の罠
大倉も何度か痛い目に遭っています。ネット中古の最大の弱点はガリを自分でチェックできないこと。
「少し出ています」は信用しすぎない
出品説明に「ガリが少し出ています」と書かれていても、その“少し”は出品者の主観です。大倉も、買ってみたらめちゃくちゃ出ていたことがあります。ガリはある程度処理できますが、その作業が面倒で、結局使わなくなってしまうことも。できれば実物を見て・弾いてから買うのが安全です。
もう一つの落とし穴が「接点復活剤で一時的に直っている」パターン。売るときには出ていなかったのに、買ってしばらくすると再発することがあります。だから、状態説明だけを鵜呑みにしないことが大切です。
Polytone(ポリトーン)を中古で買うなら
ジャズの定番 Polytone は中古でしか手に入りません。そして古いアンプなので、状態のいい個体が年々減っています。狙うなら、次を押さえてください。
- ガリ:Polytoneはガリが出るとひどくなって使えなくなりがち。ポット交換まで自分でできる人以外は、オーバーホール済み or ガリの無い個体を選ぶ。
- サビ:ガリが無くてもサビがひどい個体は後でガリが出やすいので、大倉なら買いません。
- リバーブ:Polytoneはリバーブがよく壊れます。生きているか必ず確認を。
逆転の発想もあります。アンプのリバーブを使わない人なら、リバーブが死んでいて他が良い個体は“安い当たり”。外部リバーブで足せばいいだけです。なお、Polytone・DV Mark の両方をカバーする上位互換が Henriksen(新品で買える)です。性格の違いは アンプ選びハブのトランジスタ解説 を参照してください。
DV Mark・真空管アンプの中古について
DV Mark は中古がほとんど出回りません。1回買うとみんな気に入って使い続けるからだと思います。比較的新しいアンプなので、ガリさえ出ていなければ中古でも安心です。
古いFenderなどの真空管アンプを中古で買うときは、5点チェックに加えて真空管そのものの状態と交換コストも考えておきましょう。真空管は近年値上がりしており、交換のサインや延命のコツは 真空管アンプの寿命・メンテ・交換ガイド にまとめています。
大倉の中古アンプ失敗談
いちばんの教訓は「安いから飛びつくと失敗する」です。価格に釣られて、よく確認せずに買ってしまうのが一番危ない。
具体例も。新品時代に買った Polytone は、ギターとの相性が悪くてどうやってもブーミー。歪みチャンネル付きでしたが思った歪みも出ず、「もっとチェックして買えばよかった」と後悔しました。アンプはギターとの相性もあるので、できる限り自分のギターで・実物を弾き込んでから買うのが確実です。
「重さ・音量」も中古選びの盲点です(→ Twin Reverb を手放した話はこちら)。家で使えるか・現場に運べるかまで含めて選んでください。
よくある質問(FAQ)
Q. 中古アンプでまず確認すべきことは?
A. ①ガリ(全つまみを回す)②クリーン時のノイズ ③スピーカーの破れ・破損 ④金属部のサビ ⑤リバーブが効くかの5点です。特にガリとサビは将来のトラブルの予告にもなります。
Q. ネット(ヤフオク・メルカリ)で買っても大丈夫?
A. リスクは高めです。「少しガリが出ます」の“少し”は主観で、実際はひどいことも。接点復活剤で一時的に直っていて後で再発することもあります。できれば実物を弾いてから買いましょう。
Q. Polytone を中古で買うときの注意点は?
A. 古い個体が多く、ガリ・サビ・リバーブ故障に注意。オーバーホール済みかガリの無い個体を。リバーブを使わない人なら、リバーブだけ壊れた良個体は安く買える“当たり”です(外部リバーブで代用)。
Q. 中古の真空管アンプで気をつけることは?
A. 5点チェックに加えて真空管の状態と交換コストを見込んでおきましょう。交換のサインや延命法は 真空管アンプの寿命・メンテ・交換ガイド を参照してください。
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