ジャズギター用アンプを「予算をかけてでも、いちばんいい1台が欲しい」――そう考えたとき、大倉が真っ先に挙げるのが Henriksen(ヘンリクセン)です。教室でも実際に使っていて、生徒さんにも勧めていますが、これまで「買って後悔した」という声を一度も聞いたことがありません。
トランジスタなのに真空管いらずでこの音、しかも片手で持てる軽さ。実売は約33万円(The Bud SIX・デジマート調べ)と高価ですが、その価値は十分にあります。この記事では、教室の実機(The Bud SIX・6.5インチ・2チャンネル版)を使い込んだ視点で、音・使い勝手・弱点まで正直にレビューします。アンプ全体の選び方は ジャズギターアンプおすすめ(選び方ハブ) をどうぞ。
30秒の結論
- ジャズトーンは“完璧”。生音に近い箱鳴り感、ローミッドの気持ちいいピーク、上質なリバーブ。
- 小さいのに音量が出る・片手で運べる。ドラムが入っても埋もれず、電車移動も楽勝。
- 真空管じゃないのにこの音=メンテ不要で耐久性も高い。約33万円でも値段以上。
- 弱点は高域がやや弱い(小音量でこもり気味)と歪みが苦手。クリーン専用機と割り切ればほぼ死角なし。
| 項目 | ざっくり評価 |
|---|---|
| ジャズトーン | ◎ 生鳴り感・ローミッドが最高 |
| 音量・パワー | ◎ 小型なのにドラムにも負けない |
| 重さ・持ち運び | ◎ 片手でひょい・電車移動OK |
| 歪み | △ 苦手(クリーン専用と割り切る) |
| 価格 | 約33万円(The Bud SIX・値段以上の価値) |
音の特徴:生音に近い「箱鳴り感」
初めて弾いたときの印象は「極めて生音に近い」。ジャズ用のフルアコらしい箱鳴り感がしっかり出るアンプです。そして音量が小さいのに、めちゃくちゃよく鳴る。
音色はローミッド(低めの中域)にピークがあって、弾いていて気持ちいい。まさに「ジャズそのもの」の音です。リバーブの質も高く、これ1台で完結する完成度があります。
こんな人に効く(悩み別)
- 「とにかくいいアンプで、最高の環境で練習したい」人。文句なしの第一候補です。
- 「重くてアンプを持ち運べない・しんどい」人。片手で運べて電車移動も楽勝。
- 「バンド(ドラム入り)で音量に困っていた」人。小型でもドラムに埋もれません。小音量でもしっかり鳴ります。
逆に、歪ませてロックも…という用途には向きません(後述)。ジャズのクリーンを最高の状態で、というニーズに刺さるアンプです。
モデルの選び方:1チャンネル or 2チャンネル
教室で使っているのは2チャンネル版の「The Bud SIX」、6.5インチスピーカーの小さいタイプです。購入時に、同サイズの1チャンネル版と2チャンネル版を弾き比べました。違いは次の3つ。
- EQで操作できる周波数帯が少し違う。
- 1チャンネル版はゲイン操作がない(固定)。検証すると、2チャンネル版のゲイン12時とほぼ同じ音でした。
- ブライトスイッチの有無。
肝心の音はほぼ同じで、比較しないと分からないレベル。2chのゲインを12時にしてEQを揃えると、ほぼ同じ音が出ました。
教室が2チャンネルを選んだ理由
2chは2人で同時に弾けます。大倉は歌+ギターの2人編成のライブが多く、機材持ち込み指定もよくあります。HenriksenはXLR(キャノン)入力があるので、ボーカルのマイクとギターを2本挿して1台で完結。現場でとても便利です。1人で練習するだけなら1chで十分です。
重さ・持ち運び・ライブでの使い方
片手でひょいと持てます。サイズも小さく、電車移動でも楽勝で持っていけます。ここまで軽いと、「アンプを持っていくのが億劫」という悩みが消えます。
ライブはこれ1台でいけますが、大倉はエキストラスピーカー(別のスピーカー)を繋ぐことが多いです。Henriksen本体に加えて、Deluxe Reverb など12インチ程度のスピーカーを別で鳴らすと、単体以上の最高の音になります。可能なときは繋ぐのがおすすめです。
正直な弱点と、その対策
良いことばかりではありません。買って分かった弱点も正直に書きます。
- 値段が高い(約33万円)。
- 高域がやや弱い。ジャズトーンは完璧ですが、小音量だと少しこもる印象(大音量では気になりません)。
- 歪みが苦手。歪ませるとバチッとした良くない音に。フルレンジ&ツイーター付きスピーカー(PA・モニターに近い構成)の影響で、歪み系はIRを使うと良くなります。
対策:前段にアンプシミュを足す
高域の抜けが欲しいときや音色を変えたいときは、前段にアンプシミュ(Iridium/Quad Cortex など)を繋ぎ、好きなアンプを呼んでHenriksenのリターンに挿すと解決します。Henriksenはフラットな特性なので、デジタル機材との相性が抜群。クリーンの土台+デジタルで化けさせる、という使い方ができます。
Polytone・DV Mark の「上位互換」と言える理由
同じトランジスタのジャズ定番、Polytone や DV Mark Little Jazz と比べると、大倉は Henriksen を「完全な上位互換」と評します。理由はシンプルです。
- 音色のクオリティで完全に勝ち(好み以前に、品質として上)。
- より軽い。
- 音量も出る。
→ Polytone(オールドスタイル)や DV Mark(現代的で明るい)の個性は、それぞれ アンプ選びハブのトランジスタ解説 で比較しています。「個性で選ぶ」なら別ですが、純粋に最高の1台を求めるなら Henriksen です。
約33万円の価値はあるか
結論、十分にあります。むしろ値段以上です。理由は、音質の高さ・持ち運びの容易さ・耐久性、そして真空管じゃないのにこの音が出ること。真空管のように消耗で交換し続ける必要もありません。
生徒さんで持っている人も何人かいますが、誰一人「後悔した」と言いません。音色が抜群で、操作もシンプルで使いやすい。高い買い物ですが、長く付き合える「最後の1台」になり得るアンプです。
よくある質問(FAQ)
Q. Henriksen はジャズに合いますか?
A. 非常に合います。生音に近い箱鳴り感とローミッドのピークで、まさに「ジャズそのもの」の音。リバーブの質も高く、クリーン主体のジャズには最高クラスのアンプです。
Q. 1チャンネルと2チャンネル、どちらを選べばいい?
A. 音はほぼ同じです。1人で練習するだけなら1chで十分。マイク(XLR)も挿して歌と一緒に・2人で使うなら2chが便利です。教室は2ch版の The Bud SIX(6.5インチ)を使っています。
Q. Henriksen の弱点は?
A. 値段が高いこと、小音量で高域がやや弱くこもること、歪みが苦手なことです。歪み系はIRを使うか、前段にアンプシミュ(Iridium/Quad Cortex)を繋いでリターンに挿すと解決します。
Q. Polytone や DV Mark とどう違う?
A. 大倉は Henriksen を「完全な上位互換」と評します。音質のクオリティが上で、より軽く、音量も出るため。Polytone(オールドな音)や DV Mark(明るい音)の個性で選ぶなら別ですが、純粋に最高の1台なら Henriksen です。
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「約33万円、買う前に音を確かめたい」――その気持ち、よく分かります。
大阪・西区南堀江(桜川駅すぐ・なんばからも近い)の教室では Henriksen(The Bud SIX)の実機を弾けます。体験レッスンでぜひ。