Gilad Hekselman [ギラッドヘクセルマン]現代のジャズギタリスト紹介

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今回はジャズギタリスト「ギラッドヘクセルマン」を紹介したいと思います。使用機材も詳しく書いているので、参考にしてもらえたらなと思います。

2022年の来日公演を見に行くことができ、機材のことなども本人に聞くことができました。機材は頻繁に入れ替わるので、来日時点の最新版は下の記事にまとめています。

30秒でわかる結論

ギラッド・ヘクセルマンは、ギターを”ピアノのように”鳴らす、非常に現代的なジャズギタリスト。すごいのはエフェクトではなく、ハーモニーです。

この記事では、彼の使用ギター・エフェクターと、私が本人のクリニックから耳で採譜したタブ譜(実譜)を紹介します。そして、あれほど現代的なギラッドが時間をかけて練習している「地味な基礎」——そこにこそ学べるものがあります。

目次

ジャズギタリスト「ギラッドヘクセルマン」

ジャズギタリスト、ギラッド・ヘクセルマン

Gilad Hekselman[ギラッドヘクセルマン]。

ギラッドヘクセルマンの演奏スタイルは非常に現代的です。エフェクターを多用し、ギターという楽器をピアノみたいな感じで演奏します。

ジャズスタンダードのレパートリーも非常に多い印象があります。

使用ギター

ギラッド・ヘクセルマンの使用ギター、ヴィクター・ベイカー

メインギターの紹介です。現在はモッファギター。

ギブソン[ハワードロバーツモデル]2013年まで
ヴィクター・ベイカー[14インチ]2015年まで
ヴィクター・ベイカー[15インチ・ギラッドヘクセルマンモデル]2015年〜

ヴィクター・ベイカーは共にセミアコの仕様です。

最近の動画では、ヴィクター・ベイカーの新しいギター、おそらく335みたいな仕様の物も演奏しています。他には韓国のメーカー「ムーロン」のテレキャスター、ヴィクター・ベイカーの「ハワードロバーツ」モデル(ピックアップはムーロンのハムバッカー)などです。

ジャズギタリストギラッドヘクセルマンの使用エフェクター

ギラッド・ヘクセルマンの使用エフェクター

頻繁にエフェクターを入れ替えるので、ここではギラッドヘクセルマンのサウンドを構築するうえで外せない物を中心に紹介します。この他に歪系・コンプ・ボリュームペダル・グライコ・飛び道具系なども使用していますが、サウンドの中心になっている物のみに絞ります。なお、ここ最近のツアーなどでは HX Stomp(Line 6)を中心にしたシステムを組んでいます。

エレハモ[Freeze]

エレクトロ・ハーモニックス Freeze(フリーズ)

このエフェクターは、ピアノのダンパーペダルのように、踏んだ時にのみサスティン(音の伸び)を得られる効果があります。ギラッドヘクセルマンの足元には必ずある物です。

さりげなく使用しているのですが、かなり効果的な使い方をしていて、いつも参考にしています。ツマミは9時位、moodはFASTです。

Freezeの商品ページ

Boss{OC-3}

BOSS OC-3(オクターバー)

オクターバーです。オクターバーがかかる音域を指定できる、現在販売されているオクターバーでは唯一の物になります。音域指定ができるので、低音弦のみオクターブ下の音を加えることで、一人でベーシスト・ギタリスト両方の仕事ができてしまいます。

ギラッドヘクセルマンのセッティングは、オクターバーの前にコンプをかけているようです。MoodはPoly、ツマミは11時位のセッティング。Bass音のみBassアンプで鳴らしているのも重要なファクターです。

OC-3の商品ページ

ディレイ

頻繁に入れ替わるエフェクターです。基本的には常にオンで、クリアなディレイ音を求めていると思います。

リバーブ

エレクトロ・ハーモニックス nano Holy Grail(リバーブ)

最近ではアースクエイカーの物も使用しています。ですが彼のメインとなっているのは、エレハモの nano Holy Grail -Reverb- です。

これは非常にコンパクトなリバーブで、愛用している人も多いです。昔ながらの伝統的なスプリングリバーブの音色は、シンプルながらも病みつきになります。

nano Holy Grailの販売ページ

ルーパー

TC Electronic Ditto X2 Looper(ルーパー)

ギラッドヘクセルマンは、ソロ演奏はもちろんバンドでの演奏でも積極的にルーパーを使用します。操作性を重視しているらしく、以前は TCの Ditto Looper をよく使用していましたが、現在ではよりフットスイッチが増設された同メーカーの上位機種 Ditto X2 Looper を中心に使用しています。

Ditto X2 Looperの販売ページ

使用弦

トマスティック Jazz BeBop 弦

トマスティックの Jazz BeBop、ラウンド弦の12〜のセットと13〜のセットを、気分で使い分けているそうです。映像をチェックしていると、13のセットの方が多い印象です。

弦にしては少し高めの値段設定ですが、個人的にも一押しの弦なので、試してみる価値ありです。トマスティックの弦の商品ページ

「ギラッドのサウンドはすごく現代的ですが、彼の教則ビデオを観ると、ドロップ2や、そのテンション入り、他のドロップボイシング(3、2&3、2&4)に、かなりの時間をかけて練習しているんです。ヘクセルマン本人も『必ずマスターすることの1つ』だと言っている。」

── 大倉(大倉ギター教室・講師歴20年)

ギラッドヘクセルマンのクリニック動画

スタンダード曲「It Could Happen To You」を題材に、いかにメロディを大切にしたソロを構築するのかを解説しています。

個人的に、勉強のために採譜した楽譜を公開します。最初に演奏している It Could Happen To You の、2コーラス目からラストまでをタブ譜で書いています。清書もしていない段階で公開するのは恥ずかしいのですが、参考になれば幸いです。

ギラッド・ヘクセルマンのソロ採譜タブ譜(It Could Happen To You)その1

ギラッド・ヘクセルマンのソロ採譜タブ譜(It Could Happen To You)その2

ギラッド・ヘクセルマンのソロ採譜タブ譜(It Could Happen To You)その3

ギラッド・ヘクセルマンのソロ採譜タブ譜(It Could Happen To You)その4

このタブ譜は、市販の楽譜ではなく、私が動画を耳で聴いて採譜(耳コピ)したものです。じつは、この「自分で音を取る」プロセスこそが、上達のいちばんの近道になります。やり方は 耳コピの運用|何を・どうコピーするか にまとめています。

ギラッドヘクセルマンから学べること

① メロディを歌わせるソロの作り方

上のクリニック動画のテーマがそのまま学びどころです。速いフレーズを詰め込むのではなく、メロディを大切にしてソロを組み立てる——ここが現代ジャズの肝であり、独学だと後回しにしがちな部分です。まずは採譜タブ譜を、音源の雰囲気(リズム・ニュアンス)ごと真似してみてください。

② 基礎ボイシング(ドロップ2)の徹底

断言ボックスのとおり、あれだけ現代的なギラッドでも、教則ビデオではドロップ2をはじめとする基礎ボイシングにたっぷり時間を割いています。ギラッドの聴きどころは、エフェクトの派手さではなくハーモニーのすごさ。「難しいことより先に、基礎を深く」——これがコード楽器としてのギターを鳴らす近道です。

③ メトロノームの回数を減らす練習(ヘクセルマン式)

ギラッドがよく紹介している、ニューヨークで流行っている練習法です。メトロノームを1小節に1回鳴らすところから始め、慣れてきたら2小節に1回、3小節に1回……と、だんだん鳴る回数を減らしていく。目的はリズムキープそのものより、「メトロノームと自分の音が鳴る”関係”をチェックする」ことにあります。

大倉の断言:この練習、いきなり16小節に1回とかは無理なので、まずは1小節に1回、4拍目だけ鳴らすところから。それが安定したら2小節に1回(2小節目の4拍目)。減らすほど自分のタイム感がむき出しになって、ごまかしが効かなくなります。── 大倉(講師歴20年)

FB・インスタでの生配信(当時)と、現在のPatreon

これも見逃せませんでした。以前、ギラッドは Facebook や Instagram で突然、深夜に生配信を始めることがよくありました。ソロギターで視聴者のリクエストに応えてくれる——ソロでスタンダード曲を演奏するのは貴重なので参考にしたかったのですが、凄すぎて参考にならないほどでした(笑)。ドラム(アプリ)を鳴らしながらソロギターでスタンダードを弾く、という配信もしていました。

いまは生配信はしていません。現在は Patreon(パトレオン)——クリエイターを月額で支援する会員制のサービス——に非常に力を入れています。内容は超上級者向けですが、デモ演奏だけでも聴き応えがあります。レッスン動画は基本的にギター1本なので、内容が理解できなくても、タッチなどがすごく参考になります。

※生配信のエピソードは、記事執筆当時(2019年頃)の様子です。

次に読む・あわせて聴く

大倉ギター教室・体験レッスン

現代ジャズのサウンドも、まずは”地味な基礎”から一緒に

ギラッドのすごさは、エフェクトではなくハーモニー。そこへ近づく土台は、ボイシングやタイム感といった基礎です。どこから手をつければいいかは人それぞれ。実際に弾いてもらいながら、一緒に確認していきます。手ぶらでOK、楽器はこちらで用意します。

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大阪市西区南堀江/桜川駅・西大橋駅から徒歩5分(四ツ橋・JR難波も10分圏)・手ぶらOK

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