ジャズギターコース概要
「今までギターを弾いてきて、ジャズギターに挑戦したいけれど、何をしたらいいかわからない」という方向けのコースです。
ジャズは特殊なジャンルなので、ギターの基礎的なテクニックがある人でも、コードやスケール、ジャズ独特のリズム等が分からないと、全く弾けません。
他の教室では、ただ曲のコピー譜やフレーズ集を渡してなぞるだけだったり、講師のジャズの知識、経験が乏しく表面的なことしか教えなかったりで、本当に実のあるレッスンをできていないところが多いです。
当教室のレッスン内容の特長は、
- アドリブの方法論を理解し、自分が「かっこいい」と思うものを絞り込み、それを反復する
- アドリブの際、コードトーンの有効な使い方=アプローチノートの様々な使い方を学ぶ
- スウィングのリズム、ジャズ特有の8分音符のハネ方、レイドバックをしっかり体に染み込ませる
- 講師がベーシストでもあるのでコントラバスとの実践的な演奏を交えてのレッスンです。
特に、アプローチノートは、他のジャズギター教室や教則本ではあまり詳しく教えていない項目ですが、ジャズらしいアドリブを弾くにあたってとても重要な項目の1つです。
私(当教室代表,大倉甲)は、大阪音大ジャズコースでジャズを本格的に学び、自身もジャズギタリストとして着実にキャリアを積みつつ、講師を始めて12年間、多数の生徒を輩出してきました。また、リスナーとしても、ジャズが本当に大好きです。そのような経験から、ジャズギターを弾けるようになるためのテクニックや効率的な練習方法を丁寧にお伝えします。また、必要に応じて、ジャズの歴史や名盤を紹介しながら、「ジャズ」が本当に身に付く、実のあるレッスンを提供します。
なお、ギターを全く弾いたことがない方も、もちろん大歓迎です。初心者コースの内容をジャズギター向けにカスタマイズして進めますので、無理なくジャズギターを習うことができます。
レッスン項目
主なレッスン項目は以下のとおりです。
これらの項目以外にもたくさんのメソッドを用意しています。
全ての項目が絡み合ってくるので個人個人に合わせたレッスン項目を構築していきます。
ジャズのアドリブの手法
コードトーン/アプローチノート
「ジャズのアドリブを弾く=コードに合ったスケールを覚える」と思っている方は多いのですが、コードトーンを意識せず闇雲にスケールを弾くだけではコード進行に沿ったソロになりません。
また、独学でコードトーンを練習してきた方で、1度,3度,5度,7度を順番に弾けるものの、フレーズにならず、ソロが弾けない方も多いです。
そこで、当教室では、まずはトライアド(1度、3度、5度)のポジションを覚えて、7度を足し、そこにアプローチノートを加えることで、ジャズのフレージングを学びます。
カリキュラム例
- トライアドのポジション
- トライアドだけでアドリブソロ
- トライアドに7度をプラス
- トライアド(+7度)の接続、7→3度
- アプローチノートの習得
- 挟み込みジャズブルース・スタンダード(枯葉など)で実践的な練習スケールへの発展
リック
ジャズの常套句的なフレーズを学習します。
2拍単位まで細分化し、最初のうちは丸覚えしますが徐々に自分でフレーズを構築できるようになります。
カリキュラム例
- 7thコードのリック(オルタード,dim系,HP5)
- リディアン7thリック
- トニックコードのリック
- サブドミナント(m7コード)のリック
スケール
ジャズにおけるスケールの使い方はただ単に音を上下するだけでは成立しません。
そこで実践的なスケール練習の方法、使い方、考え方をレッスンでは取り入れています。
カリキュラム例
- 各スケールの大事なポジション
- スケールの形を重視した実践的な使用法
- インターバルを用いた練習
- ダイアトニックコード、フレーズにアルペジオを加える
- スケール練習の考え方
ジャズには、オルタード、リディアン♭7th、ドリアン、コンディミ、リディアン♯5thなど、沢山のスケールが使われます。
このスケールの本質は以下の3種類です。
- メジャースケール
- メロディックマイナースケール
- ディミニッシュスケール
この3種類だけを練習すれば、ジャズでよく使用されるスケールをほぼ網羅することができます。
レッスンでは、その仕組みを詳しく解説します。理解できると、指板上を様々なスケールで自由に動けるようになります。
トライアドの発展
上級者向けの項目です。現在のジャズギターでは基本的な考え方の一つになっています。トライアドを発展させることにより、より現代的なサウンドでソロを弾くことができるようになります。Gilad Hekselman、Lage Lund、Peter Bernsteinなど、現在第一線で活躍するギタリストが使っている手法です。
カリキュラム例
- 各転回系系
- オープントライアド
- オーギュメントトライアド
- トライアドを使用したテンションの表現
- ペンタトニックスケールからsus2,sus4トライアドへの変換
- コンディミスケールやオルタードスケールに内包されるトライアド
- トライアドペア、ヘキサトニックへの発展
- ソロギターへの応用
コードワーク
4つ切り
4つ切りは、ジャズギターの伴奏における基本中の基本です。
3本の弦を押さえてジャッジャッジャッジャ・・・と弾くだけなので簡単なように思えますが、
独学だとスウィングせず、ジャズの雰囲気が全く出ません。
そこで、ジャズの雰囲気を出すために、メソッドを作成しています。
カリキュラム例
- 四つ切りに最適なコードフォーム・押さえ方
- アクセントの付け方
- 音の切り方
- 練習の仕方
コンピング
ジャズのコンピング(伴奏)では、様々なテンションコードを駆使して、コードの動きを即興で作っていくため、ソロと同じようにアドリブ的な要素があります。
ただ、即興でテンションコードを押さえるのは難易度が高いので、まずは4種類の基本形のコード(メジャー7th、マイナー7th、7th、マイナー7th(♭5))フォームを覚えて、色々なジャズスタンダードに適用することで、コンピングの基礎を学びます。
同時に、頻繁に使用されるリズムパターン、アクセントの付け方、音の切り方など、ジャズの伴奏に必須の表現も学びます。
カリキュラム例
- 3rd.7thを利用したコードの押さえ方
- コンピングで利用する定番のテンションコード
- コンピングの基本リズムパターン
- コンピングでのテンションノートの動かし方
- 自分のソロに対してのコンピング
ベースラインを合わした伴奏方法
詳しく解説があまりされていない奏法ですが非常によく使用されます。
レッスンではまずはこの奏法の基本系から学んでいきます。
講師自身がジャズベーシストでもあるため、より深く考察しレッスンに反映させています。
カリキュラム例
- ベースラインの考え方
- 2ビートのベースライン
- 4ビートのベースライン
- ベースをコードと合わせる
- 2ボイスハーモニー
- より良いSwing感を出すには
テンションコード
各コードに使用できるテンションノートを自分で考えて使えるようにします。
少し理論的な知識も必要なので音楽理論についても取り入れています。
以下実際のレッスンで使用しているオリジナル教材です。
この3枚だけでテンションについての知識はひとまず習得できます。
カリキュラム例
- 基本のテンションコードのフォーム
- 使用できるテンションの求め方
- テンションの動かし方
- 効果的なテンションコードの使い方
- 自分自身でテンションコードを構築する
ドロップ2、ドロップ3コード
ジャズギターでは必須になってくるコードの押さえ方の考え方です。
習得は難易度がやや高いですがこれを習得できると一気に出来ることの幅が広がります。
カリキュラム例
- ドロップコードの考え方
- Drop2コードフォーム
- ボイスリーディング
- 曲への応用
- ソロギター、シングルラインへの応用
リズム
音楽で最も重要であり、習得が難しい項目です。
独学での練習も困難な項目なのでレッスン時に大切にしている事でもあります。
カリキュラム例
- クリックを2拍と4拍で取る練習
- 連符をしっかりと割るための練習
- ジャズでよく使用れるリズムパターン
- ジャズの8分音符(スウィングのリズムの習得,レイドバックの方法論)
- シンコペーション
- ポリリズム
スタンダード
希望の曲やセッションやライブでよく演奏される曲を中心に学んで行きます。
実際にレッスンで使用している教材になります。
講師演奏
「ジャズギター講座」ページについて
ジャズギター講座
当教室代表 大倉 甲が運営する、ジャズに関する知識をまとめたページです。
アドリブの基礎知識・手法やジャズの現場でよく演奏される曲(スタンダード)などを紹介しています。
ジャズギターを志す皆様のお役に立てれば幸いです。ぜひご覧ください。