BlueChip Pick[ブルーチップピック] 値段も音色も最強のピック

ジュリアン・ラージが使っていたことで有名な高級ピック、BlueChip Pick(ブルーチップピック)。1枚約8,000円という、正直「意味が分からない」値段のピックです。所有枚数も増え、数年使い込んだので記事をアップデートします。

先に結論を書きます。現時点で最高クラスのピックなのは本当です。ただし「これじゃないとダメ」かというと、そんなことはありません。必須ではない――ここを正直に伝えるのが、この記事のいちばん大事なところです。以下、数年使ったレビューと、買って後悔した点まで含めた本音をまとめます。

まとめ(30秒)

  • 1枚 約8,000円。数枚買うなら本国サイトからの個人輸入が送料込みでもお得。
  • 素材は工業用の合成樹脂ベスペル(Vespel)SP-1。摩耗にとても強い。
  • 音は繊細で細かい表現が得意・太いのに抜ける独特のトーン。グリップが良く、驚くほど軽い。
  • 型番=形状+厚さ(LG=Jazz III XL/BCJAZZ=Jazz III/TD=ティアドロップ + 40=1.0/50=1.25/60=1.5mm)。私の今のメインは LG50
  • 必須ではない。ジャズの「最初の1枚」なら数百円の D’Andrea Pro Plec で十分。BlueChip は満足感への投資。
BlueChip Pick(ブルーチップピック)の実物。ティアドロップ型の高級ピック
目次

8,000円の価値はあるか — 正直な本音

いちばん知りたいのはここだと思うので、先に書きます。価値はあります。でも「それじゃないとあかん」ということはありません。一つの選択肢として、十分アリ――というのが本音です。

他のピックと比べて、値段ほどの差はありません。特別めちゃくちゃいい音がする、というほどでもない。ただ、間違いなくいいピックではあるので、弾いていて満足感があるのは確かです。道具に投資して気分が上がるなら、その価値は十分あります。

私自身、BlueChip 以外にも Wegen(ウェゲン)、Red Bear、べっ甲など、3,000〜4,000円を超える高級ピックをたくさん試してきました。そのうえで言えるのは、「高ければ高いほどいい」わけではない、ということです。

高級ピックを買って後悔したポイント

  • 高すぎる。1枚8,000円は、気軽に増やせる値段ではありません。
  • 気楽に持ち出せない。落とすと探すのが地獄で、実際に何度も落として苦労し、買い直したことも。
  • 代わりが効かない。「これでしか弾けない」状態になると、本番でとても脆くなります。

最後の点はとくに大事です。1枚のピックに依存すると、紛失や貸し出しで一気に崩れます。BlueChip を持つなら、普段は安いピックでも弾ける手を並行して育てておくのがおすすめです。

数年使った正直な感想(音・タッチ・耐久)

まず持った瞬間に感じるのが、グリップ感の良さと、ピックそのものが驚くほど軽いことです。指への吸い付きがよく、ピックがずれにくい。

音色は、繊細で細かな表現が得意。そして太いのにきちんと抜ける、独特のトーンが出ます。ジャズのクリーントーンで、芯がありながら耳に痛くない――この塩梅が BlueChip の魅力です。

かなり使い込んでいますが、摩耗はほとんど見られません。工業用の高品質素材のおかげで、普通のピックのように先端が削れて角が変わる、ということがほぼ起きません。同じタッチが長く続くのは、消耗品であるピックでは大きな利点です。だからこそ、私自身も今もメインのピックとして使い続けています

ちなみにジュリアン・ラージは、長く BlueChip 1.3mm を使ったのち、最近は Jim Dunlop の Tortex 0.88mm(緑)へ。最高のピックでも、人によって「唯一の正解」ではない――だからこそ、自分の手に合うかを試してから選ぶのが大事です。

私が使っている BlueChip ― モデルと厚さの読み方

BlueChip は型番が独特で、最初はとても分かりにくいです。コツは アルファベット=形状、数字=厚さ と覚えること。これだけで一気に読めます。

LGJazz III の XL(大きめ)サイズ
BCJAZZJazz III サイズ
TDティアドロップ
40 / 50 / 60(数字=厚さ)40=1.00mm/50=1.25mm/60=1.50mm

たとえば BCJAZZ50=Jazz III の1.25mm、TD40=ティアドロップの1.00mm、という具合です。私の今のメインは LG50(Jazz III XLサイズ・1.25mm)。ほかに BCJAZZ50 や TD40 も使い分け、形状・厚さ違いで10枚以上を持っています。

公式サイトで直接オーダーすると、ラインナップにない厚さも、メールで頼めば作ってくれます。私は TD55(ティアドロップで、1.25mmと1.5mmの中間の厚さ)を特注しました。これも個人輸入ならではの楽しみです。

ベベル(先端の面取り)は完全に好みの世界です。私は今、ピッキングに逆アングルも取り入れているので、ベベルなしの方が好み。当て方が変わると、面取りの要・不要も変わります。直接オーダーなら指定できるので、自分のピッキングに合わせて選んでください。

高い理由 — 素材「ベスペルSP-1」の正体

なぜここまで高いのか。素材が気になって調べていくと、BlueChip は特許を取得していました(US20090249938)。その中身を読み解いて素材を特定したところ、たどり着いたのが 「ベスペル(Vespel)SP-1」という合成樹脂でした。

この素材を国内で買えるか販売元に問い合わせたところ、個人レベルでは購入不可とのこと。購入できそうなところを見つけても、とんでもない値段でした。これが適正価格かどうかも分からないほどです。つまり、個人で同じものを自作するのはほぼ不可能。ピックの販売価格が高いのにも納得、というわけです。

一時期ネットで「カラー違いで素材が変わった」という噂がありましたが、私の見解では同じ素材です。新型・旧型の両方を所有していますが、音色も弾き心地も違いを感じませんでした。最近になって使用素材が明らかになったので、この謎も解けました。

BlueChip Pick を指で持ったところ。軽量でグリップ感が良い

値段と購入方法 — 安く買うコツ

肝心の買い方ですが、販売している楽器店はかなり少ないのが現状です。大阪だと、アメリカ村の三木楽器 アコースティックインで取り扱いがあります。ただし在庫は多くないので、欲しいモデルがなければ海外から取り寄せた方が早いです。

少し手間ですが、BlueChip Pick の公式サイトから直接購入できます。送料を含めても、実はこちらの方が安く済むことが多いので、数枚まとめて買うなら個人輸入がおすすめです。直接オーダーなら、形状や厚さのオプションを付けられたり、交渉次第で特別なモデルを頼めることもあります。

※価格は2026年6月時点の市場価格の目安(約8,000円/枚)。為替・送料で変動します。購入前に最新の価格をご確認ください。

どんな人に向くか・向かないか

向いている人

  • 道具に投資して満足感を得たい人
  • 繊細なタッチ・細かい表現を大事にする人
  • すでに弾き方が安定していて、ピックを使い分けられる人

急がなくていい人

  • ジャズの最初の1枚を探している人(→ Pro Plec で十分)
  • ライブで紛失が怖い人
  • 1枚に依存したくない人

「ジャズに合うピックをそもそも一から選びたい」という方は、悩み別に整理した総合ガイドが近道です。BlueChip はその中の一つの選択肢として捉えてください。

▶ ピック選び全体を悩み別に知りたい方は ジャズに合うピックの選び方(総合ガイド) へ。高級ピックの位置づけや、最初の1枚の選び方をまとめています。

高すぎるピックなので、試奏なしで買うのは正直こわいと思います。大阪・南堀江(桜川駅すぐ)の教室には BlueChip を用意しているので、気になる方は実物を試してから判断するのが安全です。べっ甲やカゼイン系など、他の高級ピックも一緒に弾き比べられます。

よくある質問(FAQ)

Q. BlueChip は値段の価値がありますか?

A. 価値はありますが、必須ではありません。他のピックと比べて値段ほどの差はない、というのが正直な答えです。落とすと探すのが大変・代わりが効かないという欠点もあるので、「満足感のための投資」と割り切れる方向きです。

Q. どこで買えますか?安く買う方法は?

A. 取り扱う楽器店は少なめです。大阪ではアメリカ村の三木楽器アコースティックインで購入できます。数枚まとめるなら、BlueChip 公式サイトからの個人輸入が送料込みでも安くなることが多く、オプションも選べます。

Q. BlueChip の素材は何ですか?

A. 工業用の合成樹脂「ベスペル(Vespel)SP-1」です。特許も取得されており、個人での入手はほぼ不可能。摩耗に非常に強く、長く同じタッチが保てます。

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高級ピックは、買う前に試せます

大阪・南堀江(桜川駅すぐ)の教室には、BlueChip をはじめ500種類以上のピックがあります。
8,000円を払う前に、実物の弾き心地を確かめにきてください。

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