中古ギターは、新品の半額前後で手に入ることも多い魅力的な選択肢です。私自身、コリングスのアコギも、100万円超のナチョギターも「状態のいい中古」で買ってきました。一方で、憧れだけで買った中古レスポールのネックの波打ちを見逃して手放した失敗もあります。この記事では、その両方の経験から「どこで買う・何を見る・いくらからが安全か」をまとめます。
30秒の結論
- 必ず実店舗で現物を確認。高いギターほど、何回も見に行ってください。
- 最重要チェックは木材まわり(ネックの反り・ねじれ・波打ち、ボディ割れ)=あとから直せない部分。PUやポットは後から替えられます。
- 「5万円ライン」=目安5万円以下の中古は、初心者は手を出さない。リサイクルショップの1〜2万円ギターにいいものはまずありません。
- 逆に高価格帯の中古は意外と大丈夫。信頼できる楽器店なら、掘り出し物に出会えます。
- 不安なら詳しい人と一緒に行くのが最強の保険です。
中古ギターをおすすめできる理由(と、私の購入歴)
理由はずばり値段。基本的に中古は新品の半額前後で売られていることが多く(人気機種・ブランドはもう少し高め)、同じ予算でワンランク上の楽器に手が届きます。10〜30万円の予算帯なら、中古を視野に入れるだけで選択肢が一気に広がります。
実際、私の手元の楽器にも中古出身がいます。コリングスのアコギは、すごくいい個体を中古で発見して購入(ドルフィンギターズさん。中古でもしっかりした店なので安心でした)。ナチョギターも状態のいい中古です。極めつけは昔ハードオフで買った300円のガットギター――値付けが緩かった時代の掘り出し物で、実はちゃんとした楽器でした(今ならそれなりの値段がつくはずです)。中古は、選び方さえ間違えなければ宝の山です。
最重要チェック:「あとから直せないもの」を見る
中古チェックの考え方はシンプルです。「あとから直せる不具合」は値引き材料、「直せない(直すと高くつく)不具合」は撤退理由。
直せない・高くつく=木材まわり(ここで判断)
- ネックの反り・ねじれ・波打ち・ハイ起き――トラスロッドで直る範囲か、余裕が残っているかを店員さんに確認。波打ちは要注意です。
- ボディの割れ・剥がれ・トップ落ち(アコースティック系・フルアコは特に)。
- 修理自体は可能でもコストと時間が膨大。よほどの事情(元値が高い・オールドの掘り出し)でなければ、上級者向け案件です。
直せる・替えられる=気に入れば買ってよし
- 音が出ない・ガリがある(ポット・ジャック・スイッチ類)――電装系は修理・交換が容易。
- ピックアップ・ペグ――むしろ交換で良くなることも。
- フレットの減り――直りますが、打ち替えは数万円かかります。安いギターだと修理代が本体価格を超えるので、減り具合と本体のランクのバランスで判断を。
私の失敗談(チェックを省くとこうなる)
ギブソン・レスポール(中古)=憧れだけで、ほとんど弾かずに購入。重さで弾かなくなったうえ、ネックの波打ちを見逃していて結局手放しました。
フェンダー・ストラト(中古)=「安い!」に飛びついてチェックせず購入。フレットがかなり減った個体で、ランク的に修理代の方が高くつく計算に。ほぼ弾かないまま、今も倉庫に眠っています。――どちらも、構えて・弾いて・見ていれば防げた失敗です。
店頭での実践チェックリスト
- ☑ ちゃんと音が出るか(全PU・全ポジション)
- ☑ ポット・スイッチ類にガリはないか
- ☑ ネックは真っ直ぐか/トラスロッドに余裕はあるか(店員さんに聞いてOK)
- ☑ フレットの減り・浮きはないか(極端に減ったポジションがないか)
- ☑ 全ポジションをまんべんなく弾いて、特定フレットだけビビらないか
- ☑ 構えて重さ・バランスは大丈夫か(持った瞬間の「しんどい」は直りません)
「5万円ライン」――安すぎる中古に手を出さない
経験上の安全基準をひとつ。低価格帯=目安5万円以下の中古は、初心者は手を出さない。リサイクルショップに並ぶ1〜2万円のギターは、80年代の雑誌広告「ギターセットでいくら」レベルの個体が大半で、作りも状態も悪く、メンテのしようがないものがほとんどです。
もちろん5万円以下にも良いものはあります(私の300円ガットのような例外も)。でも、それを見分けられるのは経験者だけ。見分けられないうちは「5万円を基準に考える」と覚えておけば、大きな失敗はありません。逆に言うと、高価格帯の中古は意外と大丈夫です。大事にされてきた個体が多く、信頼できる楽器店の検品も入ります。
どこで買う?(場所別の安全度)
- ◎ 個人経営・中古に強い楽器店――いちばんのおすすめ。メンテ技術が高い店が多く、店主と顔見知りになると掘り出し物情報も回ってきます。
- ○ 大手楽器店の中古コーナー――検品は安心。ただ中古の品揃え自体は店舗によりけりです。
- △ リサイクルショップ――前述のとおり低価格帯は地雷原。掘り出し物はゼロではありませんが、見分けられる人向け。
- △ フリマアプリ・オークション――当たり外れが最大。怖いのは「音は出るけど特定の操作で不具合が出る」見えない故障で、生徒さんからの相談で実際によくあります(「これ正常ですか?」→「壊れてます」としか言えないやつです)。メンテを自分でできる人以外にはおすすめしません。
- ○ 知り合いからの個人売買――一番安く買える可能性あり。チェック項目は店頭と同じです。
いずれの場合も鉄則はひとつ、必ず実店舗(現物)で確認する。高いギターほど何回も。ネット購入するなら、保障のある信頼できるショップに限定してください(私もネットでは信頼できる店でしか買いません。壊れていたときちゃんと保障されました)。
ジャンク品という遊び方(上級者向け)
ジャンク品は、どの程度の状態か把握したうえで、自分で修理できる人が実験ベースで楽しむもの。とにかく安いのですが、知識のない人は手を出さない方がいいでしょう。電装いじりやパーツ交換の練習台としては最高の教材です。
不安なら「詳しい人と行く」が最強です
ここまでのチェック、最初は一人では難しいと思います。そんなときは詳しい人と一緒に行くのが一番の保険。教室でも、近所の楽器店への購入同行をワンレッスン扱いでやっています。「このギターどう思いますか?」という写真でのメール相談は無料なので、買う前に気軽に送ってください。
よくある質問(FAQ)
Q. 中古ギターはいくらからが安全?
A. 目安は5万円超です。5万円以下の中古(特にリサイクルショップの1〜2万円帯)は、作り・状態が悪い個体が大半で初心者には見分けがつきません。逆に高価格帯の中古は大事にされた個体が多く、意外と安全です。
Q. 中古ギターで一番チェックすべき場所は?
A. 木材まわり=ネックの反り・ねじれ・波打ちとボディの割れです。あとから直せない(直すと高くつく)部分なので、ここがダメなら撤退。PU・ポット・ペグなどは後から交換できるので、気に入れば値引き材料です。
Q. フリマアプリで買うのは危ない?
A. 初心者にはおすすめしません。「音は出るけれど特定の操作をすると不具合が出る」ような見えない故障が混ざっているからです。買うなら保障のある信頼できるショップ、もしくは現物確認できる個人売買にしましょう。
Q. フレットが減っている中古は買ってもいい?
A. フレットは直せますが、打ち替えは数万円かかります。本体のランクと修理代のバランスで判断を。安いギターで減りが大きい場合、修理代の方が高くつくのでやめておくのが無難です(私はこれで一度失敗しています)。
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買う前に、写真1枚送ってください
「この中古、買っても大丈夫?」――写真でのメール相談は無料です。大阪・西区(南堀江・桜川)の教室では、近所の楽器店への購入同行(ワンレッスン扱い)もやっています。失敗してから相談されるより、買う前の方が力になれます。
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