Take the ‘A’ Train[ジャズスタンダードを学ぼう]

ジャズスタンダードを学ぼう / ジャズスタンダードを学ぼう!

「Take the ‘A’ Train(A列車で行こう)」は、ジャズになじみのない人でも一度は聴いたことのある、デューク・エリントン楽団の代表曲です。セッションでもリクエストの多い定番中の定番ですが、いざ弾こうとすると——テーマのメロディが意外と難しく、アドリブでは3小節目から出てくる D7 で手が止まりがちです。このページでは、テーマ演奏・コード進行・6小節目のタブ譜・D7のフレーズ例(採譜つき)まで、A列車を「弾ける」ようにするための材料を一通りそろえています。

30秒でわかる結論

この曲のヤマは、3小節目から出てくる D7 をどう料理するか。ここが決まると、A列車はぐっとジャズらしくなります。

D7では「ホールトーン」や「リディアン7」の音がよく使われます。名前は難しそうですが、いまスケールの仕組みまで覚える必要はありません。まずはこのページのフレーズ例(エラ/ブランフォードの採譜)を耳でコピーして、D7の1か所を自分のものにするのが近道です。やらないこと=スケールを一度に全部覚えようとすること。

目次

Take the ‘A’ Trainのテーマ演奏

Take the ‘A’ Trainのコード進行

Take the A Train のコード進行(key=C)

演奏スタイル(テンポ、リズム)

軽快なミディアム、ファーストスウィングで演奏する事が多いです。
通常インストではkey=C

Take the ‘A’ Trainのポイント

この曲はギターでメロデイを弾くのがちょっと難易度高めです。

6小節目が多少ややこしいので、その部分のタブ譜を載せておきます。

1弦 6弦 5 Dm7 テーマのメロディ 7 6 G7 7 8 9 9 10 9 8 6 7 CM7 5 7 (7)
テーマの5〜7小節目。6小節目は、ラ→ラ♯→シ、ソ→ファ♯→ファと半音で動くうえに弦を行き来する、ややこしいところです。TABは上が1弦、丸で囲んだ数字は全音符。

コード進行では3小節目からのD7の所がポイントになります。
ここのアプローチは沢山考えれますがよく使用される物としては
「ホールトーンスケール」
があります。

ホールトーンスケールについてはここでは詳しく解説しませんがこの機会に
覚えておいてもいいかもしれません。

フレーズ例

せっかくなので今回は具体的なフレーズ例を紹介します。

D7の所のアプローチの参考になると思います。

まずはエラフィッツジェラルドのスキャットです。

D7の所のメロディですがすごくシンプルに歌った後4#のソ#に着地しています。
まさにシンプルイズベストといった感じでしょうか。

1弦 6弦 8 1 CM7 エラ・フィッツジェラルドのスキャット 7 8 7 8 7 5 8 6 2 5 6 5 7 5 7 5 7 3 D7 5 7 5 7 5 7 5 4 ソ♯(♯4=♯11)に着地 6 6 6 (6)
D7の1小節目はミ・レ・ドの3音だけ。2小節目はソ♯(D7の♯4=♯11)だけで1小節を歌って着地します。TABは上が1弦。

次はデュークエリントン楽団のブランフォード・マルサリスのソロです。
このソロは個人的にすごく好きでかなり聞きこんでコピーもしました。

1弦 6弦 1 CM7 ブランフォード・マルサリスのソロ 3 (3) 5 2 3 5 4 2 5 2 4 5 3 D7 ホールトーンとリディアン7に共通の音だけ 4 5 7 4 5 5 6 4 7 4
D7の2小節で使う音はソ♯・ミ・ファ♯・ドだけ。どれもDのホールトーンとリディアン7の両方に入っている音です。TABは上が1弦。

さて問題のD7の所ですが
Dのホールトーン、リディアン7スケール
どちらにも含まれる音で構成されています。

実際この場面ではどちらを選択しても大丈夫です。
しかし改めて楽譜にしてみても素晴らしいメロディですね。

印刷用の楽譜(PDF)も置いておくので、必要な方はダウンロードして下さい。

印刷用PDF(A列車の楽譜)

「ホールトーンは、A列車のD7では定番のスケールです。ただ、独立したスケールなので、順番として学ぶのはかなり後でいい——メロディックマイナー系・ハーモニックマイナー系・ディミニッシュ系が終わった後で十分です。」

ホールトーンだけを研究した本が出ているくらい、突き詰めると奥深いスケールです(教室に置いてあります)。いまは仕組みより先に、この曲で「鳴り」を体験してください。

── 大倉(大倉ギター教室・講師歴20年)

この曲で練習すること

A列車を「テーマが弾けた」で終わらせず、アドリブの練習曲として使い倒すための3ステップです。全部いっぺんにやらず、上から順に進めてください。

① D7の2小節を「スケールの音」で埋めてみる

アドリブの山場は、上のポイントで触れた3小節目からのD7です。ここで使われるのが「ホールトーン」と「リディアン7」。上の断言のとおり、スケールとして体系的に学ぶのは後でかまいません。まずはD7の場所で、これらの音を1音ずつ当てはめて「鳴り」を耳で確かめるところから始めましょう。ドミナント7thでどのスケールをどう選ぶか、の体系はドミナントスケールの使い分け(準備中)で扱います。

※「ドミナントスケールの使い分け」の教則ページは準備中です。教室では今日から学べます → 体験レッスン

② フレーズ例を「耳で」コピーして自分のものにする

スケールを覚えても、それだけではフレーズにはなりません。上のエラ/ブランフォードのフレーズ例は、まさに「スケールの音をどう並べるとメロディになるか」のお手本です。楽譜を目で追うだけでなく、音源を何度も聴いて耳でコピーしてみてください。タイム感やニュアンスは、譜面には書ききれません。スケールを実際のフレーズに変えていく考え方はスケールのマスター:使い方編|3度・6度のインターバル・ランダムで扱っています。

大倉の断言:上のブランフォードのソロも、僕自身がかなり聞きこんでコピーしたものです。コピーは、譜面を見てやってもあんまり意味がなくて、自分で音を取ってやることが重要。上手い人ほどコピーしていて、その数が尋常じゃない——コピーせずに上手くなった人は、まずいてないと、これはもう断言できます。── 大倉(講師歴20年)

③ D7で使える「手札」を増やす

D7のようなドミナント7thコードは、A列車に限らずほぼすべてのジャズ曲に出てくる最重要コードです。ここで使える定番リックを何個か手札に持っておくと、A列車のD7はもちろん、他の曲でもすぐ応用できます。次の3つが入口です。

これらは、メジャーII-V-Iの「V」でも同じように使えます。曲を通してどこがD7(ドミナント)なのか、いま自分がどの音の上にいるのかを掴む練習はコードトーンの覚え方と練習の順番|ジャズギターで次のコードへ迷わず繋ぐと相性がいいです。A列車はセッションでも定番曲なので、人前で弾く最初の1曲としても最適です(初めてのジャムセッションが怖い人へ|準備は「黒本+1曲」で十分)。

教室では今日から学べます → 体験レッスン

Take the ‘A’ Trainについて

ビリー・ストレイホーンの作詞、作曲

デュークエリントン楽団のテーマ曲でした。

Aトレインとは
ニューヨークの地下鉄の快速電車のことです。

日本でもテレビ、映画でも何度も使用された曲で、ジャズになじみのない人でも聴いたことある人が多く、
ライブでの演奏リクエストも多いです。

参考音源

デュークエリントン楽団の演奏のオリジナルです。

エラフィッツジェラルドの歌の音源です。

上の楽譜はここから採譜しました。 → エラ・フィッツジェラルドの歌(YouTube)

ギタリスト「ケニー・バレル」のライブです。
ソロはギターを弾かずにスキャットしています。
最後にはギターも弾ています。

次に読む・あわせて弾く

大倉ギター教室・体験レッスン

A列車のD7を「自分の音」にするところまで、一緒に

テーマの6小節目やD7のフレーズは、独学だと「これで合っているのか」が分かりにくいところです。実際に弾いてもらいながら、リズムや音の選び方をその場で一緒に確認します。手ぶらでOK。楽器はこちらで用意します。

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大阪市西区南堀江/桜川駅・西大橋駅から徒歩5分(四ツ橋・JR難波も10分圏)・手ぶらOK

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