【ストライモン Big Sky MX】多機能リバーブの魅力と使い方

大阪のギター教室「大倉ギター教室」代表の大倉甲です。
ストライモンから新しいリバーブが発売されるとの事で興味があり記事にまとめました。僕自身ストライモンのリバーブが大好きでほとんどのモデルを所有しています。ちなみに今のメインリバーブは「Night Sky」です。

先にまとめです。

  • 新リバーブが魅力的
  • 高音質
  • 常にDualでのリバーブが使用可能
  • 価格が高い
目次

1. ストライモン BigSkyMXとは

価格

115,000円

発売日  2024/05/03

価格がついに10万円を超えてきました。少し高いような感じですが、ここ最近のエフェクターの値上がりを考えると納得の価格設定です。もちろん物価の高騰や円安の影響が大きいと思います。

BigSkyMXの位置付け

Strymon BigSky MXと同様にマルチリバーブエフェクトとしてのエフェクター価格比較

  • Eventide H9 Max: おおよそ9万〜10万円
  • Eventide H90:おおよそ12万〜16万円
  • Empress Effects Reverb: おおよそ5万〜6万円
  • Meris Mercury7 Reverb: おおよそ9万〜10万円

このあたりでしょうか。基本どれも高品質ですが操作が複雑なものが多い印象です。個人的にはH90と悩んでいます。

多機能リバーブペダル

リバーブのみのマルチです。これ一台でリバーブに関することはなんでもできます。
操作性もそこまで複雑な感じではなく普通に使用するだけなら、説明書読まずに使えそうです。DSPが年々進化していく中で処理速度も上がり高音質、多機能になってます。
ギターエフェクターの用途を考えると単純に高音質なだけでは満足できなくて、アルゴリズムが一番重要だったりするのですが、ストライモンのアルゴリズムはどの機種もギタリスト目線のサウンドなので心配無用です。

大人気のBigSkyシリーズの後継機

多機能リバーブの定番「Big Sky」の後継として全世代の機能も引き継ぎバージョンアップされています。前機種との違いとして

インパルスレスポンス(IR)コンボリューションリバーブタイプIRとカスタムIRのインポートをサポート。

  • プリセット毎にシングルまたはデュアルリバーブの選択が可能。
  • パラレル、シリーズ、スプリットルーティングの選択が可能。編集が簡素化されたプリセットエディティングとナビゲーションをサポートするハイコントラストのマルチビューOLEDディスプレイを採用。
  • 複数の選択可能なキャブを備え、オプションのスピーカーキャビネットエミュレーションも可能にした、統合されたIRベースキャブフィルターを搭載。
  • フリーズまたはインフィニティ機能を切り替える(モメンタリー/ラッチに対応)専用INFINITEスイッチを搭載。
  • 高性能800MHz トライコア ARM プロセッサーを採用。
  • 32ビット浮動小数点処理

この辺りでしょうか。要するに

  • すごい高音質になって、
  • 新しいリバーブプログラム追加
  • リバーブを2種類同時に使用可能

これが一番の特徴です。

新たに追加された7種類の新開発リバーブアルゴリズム

現代の高速なプロセッサーならではのリバーブが多数追加されています。一部だけですが紹介します。

新リバーブを紹介

インパルスリバーブ

Impulse Reverb /インパルスリバーブ

このリバーブは、インパルスレスポンス(IR)ファイルを用いて記録され空間を数学的に完璧に再現します。本体にはさまざまなIRが含まれています。

インパルスリバーブは、パラメーターを動かしてカスタマイズが可能です。独自のリバーブIRをアップロードできます。

とゆうことは使いこなすと、あらゆるリバーブサウンドが再現できることになりそうです。

Chorale Reverb/コーラルリバーブ

コーラスグループを加えられるそうです。これは試してみたいですね。

Vowel/母音の範囲と強度を選択して、Decayノブによって変化するクワイヤーをカスタマイズします。
Modulationを増やすと、クワイヤーが多彩な声で生き生きと演奏します。
どこまで本格的な感じになるか楽しみです。

Magneto Reverb/マグニートリバーブ

このリバーブは色々な使い方ができるのですが、簡単に一言でゆうと「ディレイ+リバーブ」です。普通に使用するにはかなり使用頻度は高そうです。

ディレイぽいリバーブみたいにもできると思います。

合計19種のプレミアムリバーブを搭載

BigSky MXには、計19種類のリバーブが搭載されています。
もちろん定番のプレート、ホール、スプリングも含まれています。

特殊な効果のリバーブもありまさに全部入りです。

BigSkyMXの主な特徴

操作性の向上

画面が以前よりも大きくなり見やすくなっているので、セッティングがしやすくなっています。
ストライモンも製品全般に言えるのですが、基本は外に出ているつまみだけで直感的に操作できます。このあたりが人気の秘訣にもなっています。

プリセットの増加

BigSkyMXは200のプリセット保存できるプリセットは300個です。
工場出荷のプリセットは優秀なのが多いのでそのまま使ったり少し編集するだけでライブにも使用できます。

BigSky MXのサンプル動画

新しいストライモンのリバーブエフェクト、BigSky MXの魅力を実際の音でお届けします。

ギタリスト鈴木健二さんのこの動画では、BigSky MXのプリセットプログラムを主に使ったデモ演奏を行っています。
残響音の素晴らしさがわかりやすいのでこの動画を選んでみました。
エフェクターを扱うのが非常に上手いギタリストです。

BigSkyMXを活用したサウンドメイキング

通常の設定

通常のリバーブは僕自身プレートリバーブに少しだけModをかけたりしています。
どんなジャンルでも合うように王道のセッティングをまずは見つけるといいでしょう。

リバーブとディレイの組み合わせ

この組み合わせもよく使います。
リバーブの前にディレイを380ms位で薄めにかけています。コツはディレイがかかっているのをバレないようにすることです笑

アンビエント系リバーブの使い方

僕自身はアンビエントミュージックは演奏しないのですが、ソロギターの時、歌もののバラードの時によく使用しています。
よく使用するシマーリバーブではオクターブ上、5度上、オクターブ下を軽く足したりしています。これだけですごく豪華なサウンドになるので重宝しています。

この前にオクターバーを足すセッティングもおすすめです。

まとめ

BigSky MXは、ギタリスト、ジャズギタリストにとって待望の新製品となっています。私自身、ストライモンのリバーブに深い愛着を持ち、今でも「Night Sky」をメインに使用していますが、BigSky MXの登場には大きな期待を寄せています。

新しいリバーブアルゴリズムや高度な技術仕様により、BigSky MXはこれまでのBigSkyシリーズ以上の高音質と多機能性を実現しています。特に、インパルスリバーブやChorale Reverb、Magneto Reverbなど、新たに追加されたリバーブプログラムは非常に魅力的であり、さまざまな音楽表現を可能にしてくれます。

操作性の向上やプリセットの増加など、使いやすさも向上しており、ライブパフォーマンスやレコーディングスタジオでの活用も期待できます。また、リバーブとディレイの組み合わせやアンビエント系リバーブの使い方など、様々なサウンドメイキングの可能性も広がっています。

BigSky MXは確かに10万円を超え高額ですが、その価値は製品の性能や魅力に見合うものです。高音質で多機能なリバーブペダルを求める方にとって、BigSky MXはまさに理想的な選択肢であることは間違いありません。

【BigSky MX スペック】

  • DSP: 800MHz トライコア ARM プロセッサー
  • ビット深度: 32ビット浮動小数点処理
  • リバーブプログラム: 19種類のプレミアムリバーブ
  • プリセット保存: 300個
  • 入出力: ステレオ / モノ
  • フットスイッチ: 2つ(プリセット切り替え、インフィニティ機能などに使用)
  • その他機能: インパルスレスポンス(IR)コンボリューションリバーブ、パラレル、シリーズ、スプリットルーティング、フリーズまたはインフィニティ機能切り替え

総括すれば、BigSky MXはストライモンの伝統と革新を融合させた、素晴らしい製品であり、ギタリストにとって、天空への音の旅を提供してくれることでしょう。

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