Alone Togather[ジャズスタンダードを学ぼう]

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Alone Togetherは、ジャズギタリストに特に愛されるマイナーキーの名曲。哀愁のあるメロディが魅力ですが、いざ弾こうとすると「普通のスタンダードより長い変則的なサイズ(14-14-8-8)」で今どこを弾いているか見失いやすく、冒頭からマイナーのⅡ-Ⅴが出てくるので、つまずきやすい曲でもあります。このページでは、テーマ演奏・コード進行・名手たちの参考音源に加えて、「この曲で何を練習すればいいのか」——マイナーのⅡ-Ⅴをコードトーンで追い、14小節を見失わずに数える練習までを押さえます。

30秒でわかる結論

この曲は冒頭からマイナーのⅡ-Ⅴ(Ⅱm7♭5→Ⅴ7→Ⅰm)。だから難しいスケールで埋めようとするより、各コードのコードトーン——特に3度と7度——で「今どのコードか」を追うのが正解です。

しかも普通のスタンダードより4小節長い「14-14-8-8」の変則サイズなので、「今どこを弾いているか」を見失わない数え方も同じくらい大事。やらないこと=変則構成を“指の勢い”で押し切ろうとすること/リハモ(ドリアン一発)やオルタードの難しい音に最初から手を出すこと。まずはコードトーンで、書いてある通りのⅡ-Ⅴを最後まで追えるようにするのが先です。

目次

Alone Togatherのテーマ演奏

まずはテーマ(メロディ)を、音で耳に入れてください。この曲は特にジャズギタリストが好んで演奏する曲です。今回の動画ではテーマ部分のみをなるべくシンプルに弾いていますが、またアドリブソロにも焦点を当てていきたいと思います。

▲ Alone Together のテーマ演奏(講師・大倉による演奏)

Alone Togatherのコード進行

この曲のコード進行です。ぱっと見て気づくのは、冒頭からマイナーのⅡ-Ⅴが出てくること、そして普通のスタンダードより小節数が多いことです。

Alone Togetherのコード進行(冒頭がマイナーⅡ-Ⅴの14-14-8-8変則構成)

演奏スタイル(テンポ、リズム)

ミディアムからファーストスゥイングでよく演奏されます。コンテンポラリーなスタイルにもよくマッチする曲なので、幅広い世代のミュージシャンに好まれます。

Alone Togatherコードのポイント

この曲を演奏するに当たってのポイントです。

曲のサイズに注意

この曲は普通のスタンダードより4小節多いサイズになっています。その為、曲をあまり知らないドラマーと演奏する時はロストしやすいので、あらかじめ打ち合わせをしたほうがいい場合もあります。

一度演奏してみると分かるのですが、最初の「AセクションのDメジャー」の所が二小節増えていて14, 14, 8, 8 の構成になっている曲です。

リハモ

Alone Togetherはミュージシャンによっては、最初の4小節のⅡ-Ⅴをよくドリアン一発で解釈して演奏します。細かいコードの動きと大きいコードの動きが混在して面白い曲なので、好んで演奏するミュージシャンが多い人気曲です。

この「小さな動きをひとまとめに大きく捉え直す」考え方は、リハモ(リハーモナイゼーション)の入口です。ただしこれは、まず書いてある通りの進行を追えるようになってから。原型を知っているからこそ、置き換えが“効いて”聞こえます。

※「リハーモナイゼーション」の教則ページは順次公開予定です。教室では今日から学べます → 体験レッスン

「マイナー3度の音程を取りたいとき、僕は“Alone Together”の冒頭のメロディを頭の中で思い出します。この曲は最初がマイナー3度で始まるので、それを思い出せば『あ、これがマイナー3度や』と音程が出てくる。インターバルは、こうやって何かの曲で覚えておくといいんです。」

── 大倉(大倉ギター教室・講師歴20年)

この曲で練習すること

「有名だから」だけでなく、マイナーのⅡ-Ⅴをコードトーンで追う練習と、変則的なサイズを見失わずに数える練習が同時にできるのがこの曲の値打ちです。順番に見ていきましょう。

① マイナーのⅡ-Ⅴを「今どのコードか」で捉える

冒頭に出てくるのはマイナーのⅡ-Ⅴ——キーのマイナーに向かう Ⅱm7♭5 → Ⅴ7 → Ⅰm の形です。メジャーのⅡ-Ⅴと違うのは、2番目(Ⅱ)がm7♭5(ハーフディミニッシュ)になるところ。有名な例だと枯葉の「Am7♭5 – D7 – Gm」と同じ並びで、Alone Togetherの入口もこのマイナーⅡ-Ⅴです。

まずやることは、スケールで埋めることではなく、各コードのコードトーン(1・3・5・7度)で今の現在地を確認すること。特に3度(コードのカラー)と7度を優先して押さえると、たった数音でも進行にぴたりと寄り添います。Ⅱm7♭5の7度 → Ⅴ7の3度は半音でつながるので、そこを狙うとマイナーのⅡ-Ⅴがぐっと立ち上がります。バッキングトラックを流し、コードトーンだけで最後まで通してみましょう。

大倉の指摘:「マイナーに向かうツーファイブのⅤ7では、ナチュラルの9thや13thは使えない。単純に気持ちいいか言われたら気持ちよくない。てことは使えない。マイナーに向かう時はオルタード一択です」。実際のレッスンでも、Ⅴ7にナチュラル9を入れて弾いた生徒さん自身が「高すぎるっていうか、変」と感じたほどです。だから最初はコードトーンで骨組みを作り、色付けはⅤ7のところだけに絞るのが安全です。── 大倉(講師歴20年)

このオルタードの音(メロディックマイナー系)は、コードトーンで進行を追えるようになってからの“次の一歩”。土台ができていないまま難しい音から入ると、かえって迷子になります。

② 14小節を見失わない数え方(14-14-8-8)

上の「ポイント」で見たとおり、この曲は普通のスタンダードより4小節長い「14-14-8-8」の変則サイズ。8小節単位に慣れた耳だと、Aセクションの“最後にプラス2小節”の伸びで場所を見失いがちです。だからこそ、「Aセクションは14小節。8+4+2 で、最後に2小節ぶん長い」かたまりで数えるクセをつけておくと迷子になりません。

迷子を防ぐいちばんの近道は、ベースラインを聴いて現在地を確認すること。何度も通して「このセクションはここで2小節伸びる」という進行のパターンを耳と体に入れてしまえば、ソロに入っても場所を見失わなくなります。逆に言えば、初めての人とやる前に打ち合わせをしておくと安全、というのはこの構成を体で覚えていないうちのことです。

マイナーⅡ-Ⅴを追えて、14小節を数えられるようになったら——次はリハモ(ドリアン一発など)で大きく捉え直すのも、オルタードで色をつけるのも、無理なくつながっていきます。土台はいつも、コードトーンです。

教室では今日から学べます → 体験レッスン

Alone Togetherについて

  • 作曲:Arttur Schwartz
  • 作詞:Howard Dietz
  • 1932年の曲

ミュージカル「Flying Colors」での曲でした。

Artie Shawがジャズミュージシャンとしては初めて録音しました(Artie Shaw の録音を聴く)。今現在、一般的なセッションで演奏されるのはこのアレンジです。

参考音源

この曲は特にギタリストが好んで演奏するので、ギタリストの動画を中心に紹介したいと思います。

ギラッドが珍しく、この曲をバラードのスタイルで演奏しています。バラードで演奏しても美しいですね。

ジュリアン・ラージのソロギターでの演奏。彼もよくこの曲を演奏しています。珍しいアップテンポのソロギターでのアレンジで、超絶な技のオンパレードです。

マイク・スターン/ピーター・バーンスタイン。この二人の共演は中々レアだと思います。初めて見ましたが、リズム隊も素晴らしくめちゃいいですね。

ジョン・スコフィールド。ベースの名手クリス・ミン・ドーキーとのデュオです。アレンジ自体は普通なのですが、ジョンスコのうねうねのリズムが最高に気持ちいいです。

次に読む・あわせて学ぶ

この曲の練習と直結する教則ページ:

教則ページは順次公開予定です。教室では今日から学べます → 体験レッスン

大倉ギター教室・体験レッスン

マイナーのⅡ-Ⅴを「聴いて追える」ところまで、一緒に

コードトーンで進行を追えているか・14小節の変則サイズで迷子になっていないかは、独学だと自分では気づきにくい部分です。体験レッスンでは実際に弾いてもらいながら、一緒に確認していきます。手ぶらでOK。楽器はこちらで用意します。

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大阪市西区南堀江/桜川駅・西大橋駅から徒歩5分(四ツ橋・JR難波も10分圏)・手ぶらOK

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