ジャズセッションで人気のよく演奏される30曲

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ジャズの醍醐味は即興で誰かと音を合わせることで、セッションに参加して色々なプレイヤーと音を合わせるのが上達の近道だと考えています。

ジャズギターを教えていて、生徒さんがある程度アドリブを弾けるようになってくるとジャズセッション参加を勧めていますが、「怖くて参加できない」という方が多いです(→ 初めてのジャムセッションが怖い人へ|準備は「黒本+1曲」で十分)。
理由を聞くと、「レッスンで取り組んでいる曲以外の、ジャズスタンダード集に載っている曲が多すぎて対応できる気がしない」との声がありました。

そこで、私が音大を卒業後、約15年で1000回以上、関西の様々なお店でジャズセッションのホストをしていた経験から、(独断と偏見で)よく演奏される曲を30曲ピックアップしました。

また、当教室サイト「ジャズスタンダードを学ぼう!」でも、私がジャズスタンダードを演奏した動画と簡単な解説を掲載しているので、ぜひ、こちらも併せてご覧ください。

30秒でわかる結論

ジャズセッションの定番曲は、実はそれほど多くありません。黒本の227曲のうち、まずはこの30曲を押さえておけば、どこのセッションに行っても困らないと私は考えています。

30曲には、演奏される頻度(A〜C)・難易度(1〜3)・よく演奏されるKeyをつけました。全部を一度に覚えなくて大丈夫です。最初は、頻度Aから1曲(枯葉か酒とバラの日々)と、Fのブルースを1つ。あとは、セッションで聴いて「いいな」と思った曲を、次までに1曲ずつ足していけば間に合います。

目次

留意点等

  • ジャズスタンダードバイブル1(通称「黒本」)掲載の227曲から、約30曲をピックアップしました。
  • 頻度ごとにA〜Cの3段階(Aが最頻)に分類しています。
  • 難易度も(参考程度ですが)1〜3の3段階で分けています。
  • 今回ピックアップした30曲や頻度の分類は、あくまで私の独断と偏見です。
  • 実際のところ、お店・地域・集まるミュージシャンにより変わりますが、まずはこの30曲を押さえておけば、どこのセッションに行っても困ることはないと考えています。

30曲の早見表(頻度・難易度・Key・リズム)

曲名を押すと、その曲の解説に移動します。女性ボーカルに多いKeyは、各曲の表に載せています。

難易度=1〜3(3がいちばん難しい)/Key=よく演奏されるKey
曲名難易度Keyリズム
頻度A(8曲)
枯葉(Autumn Leaves)1Gmスウィング
All of Me2Cミディアムスウィング
Billie’s Bounce3Fミディアムスウィング
Days of Wine and Roses(酒とバラの日々)2Fミディアムスウィング
Fly Me To The Moon1Cスウィング、ボサノバ
I’ll Close My Eyes2Fスウィング
Softly As In A Morning Sunrise2Cmスウィング
There Will Never Be Another You2E♭スウィング
頻度B(13曲)
Beautiful Love3Dmミディアム
ファーストスウィング
Blue Bossa2Cmボサノバ、ラテン
Bye Bye Blackbird2Fミディアムスウィング
Confirmation3Fスウィング
If I Were A Bell2Fスウィング
Just Friends2Fスウィング
Love Is Here To Stay2Fスウィング
Lullaby Of Birdland3Fmスウィング
On Green Dolphin Street3E♭ラテンからスウィング
St. Thomas1Cカリプソ
Stella By Starlight3B♭スウィング
Summertime1Am、Gm、Cmスウィング、ファンク
バラード
Take the ‘A’ Train1Cスウィング
頻度C(9曲)
Body And Soul3D♭バラード
Candy2B♭ボサノバ、
ミディアムスウィング
Girl From Ipanema(イパネマの娘)3Fボサノバ
Moanin’(モーニン)2Fmシャッフル
My One And Only Love2E♭バラード
Night And Day3E♭ボサノバ
Satin Doll2Cスウィング
Someday My Prince Will Come3B♭ジャズワルツ
Wave3C、Dボサノバ

このうち11曲は、「ジャズスタンダードを学ぼう!」で1曲ずつ詳しく解説しています(各曲の表の下のリンクから)。

ジャズセッションでよく演奏される曲(頻度:A)

この中の曲は、セッションに行くと、特に初心者が多く集まるお店でほぼ毎回演奏されている曲です。

枯葉(Autumn Leaves)

定番中の定番、ジャズを始めて最初に練習する人も多いと思います。

有名なアルバム「キャノンボール・アダレイ」の「Somethin’ Else」のバージョンが最もわかりやすく、必聴です。

このアルバムの枯葉で使われているイントロを使用する時もあります。

よく演奏されるKeyGm
女性ボーカルに多いKeyAm
リズムスウィング
曲難易度1

▶ この曲を詳しく:枯葉(Autumn Leaves)|ジャズギターで弾くコード進行と練習のポイント

All of Me

演奏でというより、ボーカリストに人気の曲です。
ジャズボーカルを始めて最初の方に覚える方が多いようです。
コード進行には注意が必要で、最後の4小節がⅡ-7からの時とⅡ-7♭5の2パターンがあります。
コードが変わるとメロディラインも変わるので、注意して聴きましょう。

よく演奏されるKeyC
女性ボーカルに多いKeyF
リズムミディアムスウィング
曲難易度2

▶ この曲を詳しく:All Of Me[ジャズスタンダードを学ぼう]

Billie’s Bounce

チャーリー・パーカーのFブルースの曲。
テーマにはビバップのフレーズが沢山使われているので、ギターで演奏するのは少し大変ですが、頑張って挑戦しましょう。

テーマ部分の難易度は高めですが、アドリブはFブルースなので初心者にもおすすめです。

よく演奏されるKeyF
女性ボーカルに多いKey—
リズムミディアムスウィング
曲難易度3

Days of Wine and Roses(酒とバラの日々)

よく「酒バラ」と略して呼びます。
2小節目のE♭7のコードの意味がよく分からないと、アドバイスを求められる事があります。
これはサブドミナントマイナー(SDM)と解釈しましょう。

上級者の集まるセッションですと、前半F、後半A♭とKeyチェンジをする場合があります。
元々のネタはピアニストの「ビル・エヴァンス」、最近ではSaxの「マーク・ターナー」がこのアレンジで演奏しています。

よく演奏されるKeyF
女性ボーカルに多いKeyA♭
リズムミディアムスウィング
曲難易度2

▶ この曲を詳しく:Days Of Wine Roses酒とバラの日々[ジャズスタンダードを学ぼう]

Fly Me To The Moon

ボサノバでもスウィングでもよく演奏される曲です。
ほぼダイアトニックコードだけでできている曲で、ジャズ初心者の最初の一曲にもおすすめの曲です。

ボーカリストにも人気の曲で、演奏だけでなく歌でも演奏します。

よく演奏されるKeyC
女性ボーカルに多いKeyF
リズムスウィング、ボサノバ
曲難易度1

▶ この曲を詳しく:Fly Me To The Moon[ジャズスタンダードを学ぼう]

I’ll Close My Eyes

トランペッターの「ブルー・ミッチェル」の演奏は必聴です。
ピアノのウィントン・ケリーのイントロはあまりにも有名なので、この曲を練習する時は参考にしてみましょう。

歌物で演奏されることはあまりないです。

よく演奏されるKeyF
女性ボーカルに多いKey—
リズムスウィング
曲難易度2

▶ この曲を詳しく:I’ll Close My Eyes[ジャズスタンダードを学ぼう]

Softly As In A Morning Sunrise

数少ないマイナーKeyの曲になります。

最初の16小節のコードはC-7|D-7♭5/G7となっていますが、よくここはC-だけと捉えて、Cドリアンスケールのみで演奏することもよくあります。

オーソドックスなスタイルで演奏する場合のイントロは、ピアニスト『ウィントン・ケリー』のトリオでのベーシスト『ポール・チェンバース』が演奏したイントロをよく使用します。
ベーシストはもちろん、ギタリストも必須のイントロです。

よく演奏されるKeyCm
女性ボーカルに多いKeyFm
リズムスウィング
曲難易度2

There Will Never Be Another You

2-5のコードの連続で、2-5フレーズの練習曲にピッタリです。
I’ll Close My Eyesのコード進行とKeyは違いますが、前半はほぼ同じです。

エンディングはThere Will Never Be Another You[ジャズスタンダードを学ぼう]でも紹介している通り、最後が半音上がるのがお約束になっているので、覚えておきましょう。

よく演奏されるKeyE♭
女性ボーカルに多いKeyA♭
リズムスウィング
曲難易度2

▶ この曲を詳しく:There Will Never Be Another You[ジャズスタンダードを学ぼう]

ジャズセッションでよく演奏される曲(頻度:B)

Beautiful Love

セッションで人気のマイナー曲です。

よく演奏されるKeyDm
女性ボーカルに多いKeyGm
リズムミディアム
ファーストスウィング
曲難易度3

Blue Bossa

ケニー・ドーハムの名曲。
ギタリストでは「パット・マルティーノ」の演奏が必聴です(→ パットマルティーノ[Pat Martino])。
かっこいいフレーズの宝庫なので、ぜひチャレンジしてみてください。

コードがシンプルなので、教室でもよく練習素材として使用しています。

よく演奏されるKeyCm
女性ボーカルに多いKey—
リズムボサノバ、ラテン
曲難易度2

Bye Bye Blackbird

明るいハッピーな曲です。
早めのテンポで演奏することもあります。

最初、同じコードが続く所をどう演奏していいか悩む人も多い曲です。
コードを細分化してしまうのもよくやる手法です。

トランペッター「マイルス・デイヴィス」の名演を聞いておきましょう。
ここでのピアニストの「レッド・ガーランド」のイントロは有名で、よくセッションでも演奏されます。

よく演奏されるKeyF
女性ボーカルに多いKeyC、B♭
リズムミディアムスウィング
曲難易度2

▶ この曲を詳しく:Bye Bye Blackbird[ジャズスタンダードを学ぼう]

Confirmation

チャーリー・パーカーの名曲です。
この曲の中には、ビバップの基礎となるフレーズ、リズムパターンが沢山入っています。

ギターでこのテーマを演奏するのは至難の業で、もしかしたら黒本の中では一番苦労するかもしれません。
アドリブ部分のコード進行は2-5の連続になっているので、簡単ではないですが、テーマほどではないです。

よく演奏されるKeyF
女性ボーカルに多いKey—
リズムスウィング
曲難易度3

If I Were A Bell

トランペッター「マイルス・デイヴィス」の演奏を聞いておきましょう。

この演奏でのイントロで、ピアノがチャイムのフレーズを弾いています。
これは、この曲と言ったらこのイントロを必ず使用する位、よく使用されています。
ギタリストも必ずマスターしておきましょう。
このイントロでは、ベースはドミナントペダルを使用しています。

よく演奏されるKeyF
女性ボーカルに多いKeyB♭
リズムスウィング
曲難易度2

Just Friends

この曲はKey Fに対して、Ⅳ度のB♭M7から始まる曲です。
勘違いしてKeyをB♭と言わないようにしましょう。

サックス奏者の「チャーリー・パーカー」の『Charlie Parker with Strings』での演奏は名演です。

よく演奏されるKeyF
女性ボーカルに多いKeyB♭
リズムスウィング
曲難易度2

Love Is Here To Stay

特に歌物でよく演奏される曲です。
個人的には、よくギターが合う曲だと思います。
ギタリストにイントロが振られるので、何か仕込んでおくといいでしょう。

よく演奏されるKeyF
女性ボーカルに多いKeyB♭
リズムスウィング
曲難易度2

Lullaby Of Birdland

この曲もインストより歌物での演奏機会が多いです。

ボーカリストの「サラ・ヴォーン」がトランペッターの「クリフォード・ブラウン」と共作のアルバムのテイクは必聴です。
イントロは楽譜に書いてなくても、このアレンジのバージョンを使用する事がほとんどです。

コードが目まぐるしく変わる為、なれるまではロストする場合があります。

よく演奏されるKeyFm
女性ボーカルに多いKeyCm
リズムスウィング
曲難易度3

On Green Dolphin Street

ラテンのリズムとスウィングのリズムチェンジがある曲です。
コード進行も少し難しく、ビバップスタイルからコンテンポラリーなスタイルまで幅広く対応できる曲です。

イントロでは、よくベースのE♭ペダルのラインから始まります。
E♭一発のイントロを長めに演奏する事も、コンテンポラリーなスタイルではよくあります。

このE♭ペダルの元ネタは、やはり「マイルス・デイヴィス」の演奏からです。

よく演奏されるKeyE♭
女性ボーカルに多いKeyC
リズムラテンからスウィング
曲難易度3

St. Thomas

テナーサックスの巨匠「ソニー・ロリンズ」作曲の名曲です。
カリプソというリズムで演奏します。
あまり馴染みがないリズムかもしれませんが、原曲をよく聞いて覚えましょう。

よくセッションでは、ボサノバを崩したようなリズムでも演奏されます。

よく演奏されるKeyC
女性ボーカルに多いKey—
リズムカリプソ
曲難易度1

Stella By Starlight

元々はホラー映画の曲というだけあって、怪しい雰囲気の曲です。
コード進行も一筋縄では行かず、この曲がしっかりできれば初心者卒業だと思います。

最初のE-7♭5は、原曲ではBdim7のコードです。
原曲のコードで好んで演奏する人もいてるので、覚えておきましょう。

よく演奏されるKeyB♭
女性ボーカルに多いKeyF
リズムスウィング
曲難易度3

▶ この曲を詳しく:Stella by starlight[ジャズスタンダードを学ぼう]

Summertime

ファンクセッションでもよく演奏される曲です。
スウィング以外にも、ファンク系のリズムもよく合う曲です。

ペンタトニックスケールだけでほとんど演奏できるので、ジャズギター入門者にはピッタリの曲です。
この曲は必ずこのKeyで演奏するというのがなく、かなりまちまちです。
最近ではあまり使用されていないですが、「スタンダードジャズハンドブック」(通称青本)にはB♭mのKeyで載っていました。

よく演奏されるKeyAm、Gm、Cm
女性ボーカルに多いKeyAm、Cm
リズムスウィング、ファンク
バラード
曲難易度1

Take the ‘A’ Train

通称「Aトレイン」と呼ばれています。
デューク・エリントン楽団の演奏は必ず聴きましょう。
ちなみに、大阪音大ジャズコースの入学試験の課題曲はこの曲でした。
なので思い出深い曲です。当時は必死に練習していました。

3小節目のD7コードがこの曲のポイントで、「リディアン7thスケール」「ホールトーンスケール」からの選択になります。
特にこの部分は「ホールトーンスケール」がベストマッチだと個人的には感じます。

リディアン7thスケールの使い方は、リディアン7thの使い方|解決しない7thコードと「半音が重なる4音」で解説しています。

よく演奏されるKeyC
女性ボーカルに多いKeyF
リズムスウィング
曲難易度1

▶ この曲を詳しく:Take the ‘A’ Train[ジャズスタンダードを学ぼう]

ジャズセッションでよく演奏される曲(頻度:C)

Body And Soul

美しいバラード曲。
プロのライブでも好んで演奏するミュージシャンが多い。

なんと言っても、この曲はD♭のKeyが曲者。Cに直すとそこまで難しくないが、D♭になると途端に難易度が上昇。
普段やらないKeyに慣れる為にも練習しましょう。

よく演奏されるKeyD♭
女性ボーカルに多いKeyF
リズムバラード
曲難易度3

Candy

B♭のⅣメジャーであるE♭M7から始まる曲なので、KeyをE♭と間違えないように注意。
トランペッター「リー・モーガン」の演奏は必聴。
「リー・モーガン」の演奏ではドラムイントロで、ドラムをフィーチャーした内容になってますが、セッションではあまりこのようなアレンジで演奏される事はないです。

よく演奏されるKeyB♭
女性ボーカルに多いKey—
リズムボサノバ、
ミディアムスウィング
曲難易度2

▶ この曲を詳しく:Candy[ジャズスタンダードを学ぼう]

Girl From Ipanema(イパネマの娘)

「アントニオ・カルロス・ジョビン」のボサノバの名曲。
Garota de Ipanema(ポルトガル語)とも表記される。
ボサノバ等、ブラジリアンの曲はポルトガル語でも表記されています。
歌詞もポルトガル語、英語、両方でよく歌われています。
また、女性が歌う時には「Boy From Ipanema」にタイトル変更される場合もあります。

この曲のBメロの部分は正直かなり手強く、初心者には難しいです。
Bメロのコード進行をどう解釈するのかは、議論が分かれる所です。

Bメロの進行をどう考えるか

Bメロの解釈はよく質問される箇所なので、冒頭のみ解説します。
ここを理解するには、モーダルインターチェンジを理解している必要があります。

冒頭の
|G♭M7|G♭M7|B7|B7|の箇所は

  • G♭M7はD♭のⅣメジャー(G♭リディアン)
  • B7はD♭の♭Ⅶ7(Bリディアン7th)

と解釈しています。
この次の
|F♯-7|F♯-7|D7|D7|は

  • Key Eに転調
  • F♯-7はEのⅡマイナー(F♯ドリアン)
  • D7はEの♭Ⅶ7(Dリディアン7th)

となります。この次はKey Fに転調していると考えています。

よく演奏されるKeyF
女性ボーカルに多いKeyE♭
リズムボサノバ
曲難易度3

Moanin’(モーニン)

「アート・ブレイキー」の名曲。
もしかしたら、日本で最も有名なジャズの曲かもしれません。
印象的なピアノのフレーズで始まります。
この曲のリズムはシャッフルです。

この曲の注意点はエンディングです。
最後はBメロ部分を繰り返す事が多いのですが、しっかり確認しておかないと事故率が高いです。
この曲を演奏する時は「エンディングどうしますか」としっかり確認しておきましょう。

よく演奏されるKeyFm
女性ボーカルに多いKeyCm
リズムシャッフル
曲難易度2

My One And Only Love

非常に美しい曲で、インストでも歌物でもよく演奏されます。

通常はKey=E♭で演奏する事が多いですが、テナーサックスの「ジョン・コルトレーン」がKey=Cで名演を残しているので、管楽器の人はCで演奏する事も多々あります。

よく演奏されるKeyE♭
女性ボーカルに多いKeyG
リズムバラード
曲難易度2

Night And Day

この曲は、どちらかというと歌物で演奏する事が多いです。

リズムは

  • Aメロ「ボサノバ」
  • Bメロ「スウィング」

で演奏する事が多いです。

少しコード進行が難解なので簡単に解説します

まずは冒頭の部分

|BM7|B♭7|E♭M7|

最初のBM7は、E♭マイナーへのモーダルインターチェンジです。
なのでBリディアンスケールになります。

Bメロ部分

|G♭M7|G♭M7|E♭M7|E♭M7|

この時のG♭M7も、E♭マイナーへのモーダルインターチェンジです。
なのでG♭リディアンスケールになります。

よく演奏されるKeyE♭
女性ボーカルに多いKeyA♭
リズムボサノバ
曲難易度3

Satin Doll

「デューク・エリントン」作曲の名曲です。

ギタリストにもよく演奏されている曲で、特に「ジョー・パス」「バーニー・ケッセル」の演奏は名演です(→ ジョーパス[Joe Pass]・バーニーケッセル[Barney Kessel])。
二人共、前半はメロディックなソロで段々とギアを上げていく感じで、お手本の演奏です。

ソロ時とテーマ時で、少しコード進行が変わる場合があります。

冒頭の4小節

  • テーマ時
    |Dm7/G7|Dm7/G7|Em7/A7|Em7/A7|
    の進行を大きく捉えて
  • アドリブ時
    |Dm7|G7|Em7|A7|

このように簡略化する事がよくあります。
こうする事によって、ソロを演奏しやすくしています。

よく演奏されるKeyC
女性ボーカルに多いKeyE♭
リズムスウィング
曲難易度2

▶ この曲を詳しく:Satin Doll[ジャズスタンダードを学ぼう]

Someday My Prince Will Come

3拍子と言ったら、この曲が一番人気です。

コード進行も美しく、演奏していて気持ちいいです。
3拍子のリズムは慣れるまで中々大変ですが、練習すると必ずできるようになるので、繰り返し演奏、練習しましょう。

イントロではFペダル(ドミナントペダル)が使われます。

よく演奏されるKeyB♭
女性ボーカルに多いKeyF
リズムジャズワルツ
曲難易度3

Wave

インストでも歌物でも人気のある曲です。
アドリブを行うのは少しやり難いコード進行ですが、まずはテーマを弾き込んでからソロに挑戦してみましょう。

Bメロのコード進行

よく流通している楽譜のコード付けと、ジョビンが使用しているコード進行は違います。
ジャズセッション、特にアドリブ演奏時は楽譜通りで問題ないですが、テーマの時は忠実に演奏した方がかっこいいです。

Bメロのコード(Key=D)

|G-7|C7|FM7|FM7|
|Fm7|B♭7|E♭M7|A7|

ここの進行を

  • |GmonB♭|ConB♭|FonA|FonA|
  • |FmonA♭|B♭onA♭|E♭onG|

で原曲では演奏されています。

よく演奏されるKeyC、D
女性ボーカルに多いKeyD
リズムボサノバ
曲難易度3

30曲の覚え方|最初の1曲と、増やしていく順番

30曲を一度に覚える必要はありません。セッションに行くなら、最初は2、3曲で十分です。

最初の1曲を何にするか、迷ったら。

「ブルースは、キーがFとB♭の両方できればもういい。『Fのブルースだったらできます』と言ってもらえれば、周りが誘導してくれます。スタンダードは、枯葉とか酒とバラの日々とか、何か1曲できるといいですね。」

── 大倉(講師歴20年)

① 最初は「枯葉」と「Fのブルース」から

教室で最初によくやるのは、枯葉と、並行してFのブルースです。

枯葉は、コードトーン、特に3度の音がメロディーになっていて、4度進行もきれいに使われているので、とても分かりやすい曲です。最初の練習は、3度へのアプローチノート。メロディーが3度の音なので、アプローチノートを3度に持っていくと、曲に合ったソロになります(→ 枯葉(Autumn Leaves)|ジャズギターで弾くコード進行と練習のポイント・アプローチノート入門|コードトーンへ「どう向かうか」)。

Fのブルースはコードが少ないので、コードトーンの練習にとても向いています。このリストでは、Billie’s Bounce のアドリブ部分がFのブルースです(→ コードトーンの覚え方と練習の順番|ジャズギターで次のコードへ迷わず繋ぐ)。

② 次は「酒とバラの日々」「Just Friends」で、リディアン7th

枯葉の次によくやるのが、Days of Wine and Roses(酒とバラの日々)と Just Friends です。ここで覚えてほしいのが、リディアン7thの使い方。酒とバラの日々なら、2小節目のE♭7(サブドミナントマイナー)のような、解決しない7thコードで使います(→ リディアン7thの使い方|解決しない7thコードと「半音が重なる4音」)。There Will Never Be Another You でも、同じ考え方を練習できます。

③ そのあとは、好きな曲でいい

数曲やったら、あとは「この曲好きだな」と思う曲を選んでいけば大丈夫です。基礎さえ理解してしまえば、あとはだいたい同じだからです。スタンダードの難易度は、ざっくり3段階くらい。普通のレベルの曲が多く、難しい曲はそれほど多くありません。

セッションで初めて知った曲を、次までに覚えていくのもありです。その日に演奏された曲をメモしておけば、それがそのまま、次に覚える曲のリストになります。

④ イントロとエンディングは、音源で覚える

この30曲の解説で何度も出てきたのが、イントロとエンディングです。If I Were A Bell のチャイムのフレーズ、Softly As In A Morning Sunrise のポール・チェンバースのイントロのように、楽譜に書いていなくても「この曲はこのイントロ」というお約束がある曲がたくさんあります。名演を聴いて、耳で覚えておきましょう(→ 耳コピの運用|何を・どうコピーするか)。

エンディングも同じです。There Will Never Be Another You のように決まった形がある曲もあれば、Moanin’ のように事前の確認が欠かせない曲もあります。迷ったら、始める前に「エンディングどうしますか」と聞いておきましょう。

よくある質問

Q. ジャズセッションの定番曲は、どの曲ですか?

A. 私の経験では、頻度Aの8曲です。枯葉(Autumn Leaves)、All of Me、Billie’s Bounce、Days of Wine and Roses(酒とバラの日々)、Fly Me To The Moon、I’ll Close My Eyes、Softly As In A Morning Sunrise、There Will Never Be Another You。特に初心者が多く集まるお店では、ほぼ毎回演奏されています。ただし、お店・地域・集まるミュージシャンによって変わります。

Q. セッションに行く前に、何曲覚えればいいですか?

A. 最初は2、3曲で十分です。Fのブルースを1曲と、枯葉や酒とバラの日々などのスタンダードを1曲。慣れてきたら、このページの30曲を押さえておけば、どこのセッションに行っても困ることはないと考えています。

Q. 知らない曲をやろうと言われたら、どうすればいいですか?

A. 知らない曲は、知らないとはっきり言って大丈夫です。できない曲なのに「できる」と言う方が問題です。ほかの曲を提案しましょう。その日に知った曲は、次までに覚えていけば十分です。

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大倉ギター教室のジャズギターレッスンについて

大倉ギター教室では、当記事で紹介しているスタンダードのうち、生徒さんが気に入ったものを中心に、コード分析やアドリブのアプローチなどを教えています。特に希望がなければ、セッションでやる定番曲の中から、そんなに難しくないものを選んでいきます。

コースの詳しい内容は、ジャズギターコースのページにまとめています。

大倉ギター教室・体験レッスン

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